【2024年度版・東日本10校】大学で無料&お得に学び直そう!|社会人向けリカレント教育・リスキリング講座

技術革新や働き方の多様化が進む中、もはや知識のアップデートやスキルアップは不可欠。企業や個人の間で、キャリアアップや転職に向けた社会人の「学び直し」が広がりつつあります。

近年は、文部科学省、厚生労働省、経済産業省などの省庁が連携してリカレント教育・リスキリングを推進。従来の生涯学習講座にとどまらず、ビジネスのデジタル化に対応したプログラムなど現役世代向けの講座を打ち出す大学も増えてきました。

民間事業者が手がける社会人向け講座も有用ではありますが、大学での学び直しのメリットは、高等教育機関ならではの「専門的で体系的な質の高い学び」を志を同じくする仲間とともに体験できること。平日夜間や土日の開講、オンライン形式での実施、オンデマンド配信の採用など、社会人が学びやすい環境が整えられているのも魅力です。

社会人や企業のニーズに応じた実践的・専門的なプログラムとして文部科学大臣から職業実践力育成プログラム(BP)の認定を受けた講座や、受講費用の一部支給が受けられる厚生労働省の教育訓練給付制度に指定された講座も多数! このほかにも無料の公開講座など、お得に学べるプログラムが数多くあります。

そんな充実した大学の社会人向け講座について、2024年度に実施される東日本10校のおすすめプログラム情報をまとめました。

西日本編はこちら↓

【2024年度版・西日本9校】大学で無料&お得に学び直そう!|社会人向けリカレント教育・リスキリング講座

帯広畜産大学

帯広畜産大学は、農畜産関連のリカレント教育を強化するため、2023年に高度人材共創センターを新設。最新の学術研究成果や実務家講師陣による実践的な教育プログラムを提供するほか、産業界や地域のニーズに合わせたカリキュラムの開発や産学連携型教育プロジェクトにも取り組んでいます。

同年、日本の農畜産業をリードする人材の育成を目的とした履修証明プログラム「農畜産プロフェッショナル経営人材育成プログラム」を開講。2024年度も実施されます。

本プログラムは、知識やスキル、実務経験などに応じて「実践力基礎」「実践力強化」の2コースから選び、ケーススタディやPBL(課題解決型教育)などのアクティブラーニングを通して、農業経営に関する実践的な知識・技術を習得できるというもの。修了生からは、貴重な学びの場であるとともに、さまざまな農業関連分野のプロフェッショナルたちとの交流の場としても有意義だったという声が多数寄せられています。

詳細は以下をご参照ください↓

帯広畜産大学 高度人材共創センター

農畜産プロフェッショナル経営人材育成プログラム

東北大学

高度なITの基盤技術を県内外の企業に提供するなど、20年にわたってデジタル人材育成に貢献してきた東北大学。現在は、工学研究科・工学部などが最先端の知識・スキルを安価に学べる公開講座を開講しているほか、マテリアル・開発系では企業の若手エンジニアを主な対象とする「材料科学リカレントセミナー」を提供しています。

また、文部科学省の採択事業として2023年度に提供された大学院情報科学研究科によるリカレント教育プログラム「DXインフルエンサ養成講座」は2024年度も実施を予定。自らがインフルエンサとなって企業DXを進められる人材の育成を目指すもので、サイバーセキュリティ、クラウド利用、AIMD(AI・数理・データ科学)の3つを柱に、DXに関する知識を身につけていきます。

プログラムは、e-ラーニングやオンデマンドで基礎的な知識を学ぶ「Stage 1(DXスターター)」、演習ベースで総合的なスキルを身につける「Stage 2(DXプラクティショナ)」「Stage 3(DXインフルエンサ)」と難易度別に3つのコースが用意され、自分に合ったものを選んで受講できます(複数選択可)。

詳細は以下をご参照ください↓

東北大学 工学研究科・工学部 公開講座

東北大学マテリアル・開発系 材料科学リカレントセミナー

DXインフルエンサ養成講座

取材記事「DXインフルエンサの養成で地域企業の発展・変革に貢献する|歴史ある東北大学のリカレントプログラム」

新潟大学

産業界と協働し、地域・産業のニーズに応じた「共同教育講座」を開講している新潟大学。オンデマンドを取り入れた社会人でも受講しやすい産業領域別・オーダーメイド型の人材育成プログラムを提供しています。

共同教育講座のうち、建設系分野のリスキリング講座として注目を集めているのが「地域社会インフラ整備の担い手育成リスキルプログラム」。建設業界で働く社会人はもちろん、建設業界への転職を考えている社会人も対象としており、技術者としての基礎から応用、さらには先端技術や地域特有の技術まで幅広く学ぶことができます。

本プログラムは2024年度以降、履修証明プログラムとして開講予定。職業実践力育成プログラム(BP)認定制度や教育訓練給付制度への申請も予定されています。

詳細は以下をご参照ください↓

共同教育講座

地域社会インフラ整備の担い手育成リスキルプログラム

取材記事「快適な暮らしと産業の発展を担う建設業の人材育成|新潟大学 インフラ整備のためのリスキルプログラム」

筑波大学

筑波大学は、働きながら修士や博士、専門職の学位を取得できる学びの場として、東京キャンパス社会人大学院を1989年に設置。現在は、ビジネス科学研究群(人文社会ビジネス科学学術院)と人間総合科学研究群(人間総合科学学術院)による6学位プログラムと2専攻からなる教育課程を提供しています。

2021年度から2023年度までは、文部科学省によるリカレント教育推進事業の受託事業として、人間総合科学学術院内の働く人への心理支援開発研究センターが開発したリカレント教育プログラムを実施。心理学とキャリア形成を並行して学ぶ女性向けのプログラムで、2024年度も実施が予定されています。

また、2024年には筑波大学と14の企業・団体が参画する「スポーツ・ウエルネス都市創生コンソーシアム」が発足。産学協働で少子高齢化や都市と地方の経済格差といった社会課題の解決を目指すもので、2025年度から人間総合科学学術院のスポーツウエルネス学学位プログラム(博士前期課程)内に協働大学院方式による「スポーツウエルネスマネジメント分野」の新設が決まり、注目を集めています。

詳細は以下をご参照ください↓

筑波大学 東京キャンパス社会人大学院

スポーツウエルネス学学位プログラム(博士前期課程)

取材記事「女性の「キャリア自律」と「他者支援」をサポート|筑波大学リカレント教育 「即戦力人材」育成のための心理学プログラム」

青山学院大学

2017年より、社会人に多様な学習機会を提供している青山学院大学。独自の社会人講座「青山アカデメイア」履修証明プログラム、公開講座などを開講しています。

中でもIT系職種への転職や同職種でのスキルアップを目指す方におすすめしたいのが、新たな情報システムを企画・開発・運営するDX人材の育成を目的とした履修証明プログラム「青山・情報システムアーキテクト育成プログラムADPISA」です。

IT未経験者を対象とした「ADPISA-E(エントリーレベル)」、IT系職種での実務経験者に向けた「ADPISA-M(中級者レベル)」、組織のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を担うマネジメント層の受講を想定した「ADPISA-H(上級者レベル)」の3階層に分かれており、自分に合ったプログラムを選択できます。2024年度はADPISA-MとADPISA-Hが同時開催となり、 一部の選択科目をどちらの階層からも受講できるようになっています。

ADPISA-MとADPISA-Hは、社会人を対象にした実践的・専門的な課程として文部科学省が認定する職業実践力育成プログラム(BP)。厚生労働省の教育訓練給付制度にも指定されており、修了者には支払った受講料の一部が支給されます。さらに、ハローワークへの申請により職業訓練給付金を受けることも可能です。

詳細は以下をご参照ください↓

青山・情報システムアーキテクト育成プログラムADPISA

社会人向け講座 公開講座・青山アカデメイア・履修証明プログラム

取材記事「ワンランク上のIT人材育成|個人と企業のDX化を支えるプログラム青山学院大学ADPISA」

東京理科大学

東京理科大学は、2018年に開設した東京理科大学オープンカレッジを社会人教育・リカレント教育拠点として、多くの社会人向け講座を提供。 オンライン講座、会場型講座だけでなく、そのいずれかの受講形式を選択できるハイブリッド形式も取り入れています。

特に好評を得ているのは、マネジメント、ヒト、モノ、カネ、情報の各領域について最先端の知識・スキルを習得できるビジネス講座。2024年度は168講座が開講されます。

理工系の総合大学であるだけに情報領域に強みがあり、中でもDXに関する講座が充実。2024年春夏期は「いまさら聞けないデジタルトランスフォーメーション(DX)超入門」「データおよびAIを活用した企業変革」「アート思考で実現するDX」「DX時代の人材戦略」などの講座をラインナップ。これら4講座の開催回数は全2〜4回で、気軽に受講しやすい価格設定となっています。

詳細は以下をご参照ください↓

東京理科大学オープンカレッジ

取材記事「社会人が有用なビジネスの種、実務的な知識・技術を学ぶ場!| 東京理科大学オープンカレッジ」

日本女子大学

日本女子大学は、2007年に日本の大学では初となるリカレント専門の教育機関である日本女子大学リカレント教育課程を創設。以来、すべての女性が充実したキャリアを築いていけるよう、学び直しの支援に取り組んでいます。

就業経験のある女性に向けた「再就職のためのキャリアアップコース(略称:再就職コース)」、就労中の女性を対象とした「働く女性のためのライフロングキャリアコース(略称:働く女性コース)」に加えて、2023年にはDX推進を担うリーダーを志す女性に向けた「次世代リーダーを目指す女性のためのDX人材育成コース(略称:DX人材育成コース)」を新設。2024年度もこれら3コースが実施されます。

3コースとも職業実践力育成プログラム(BP)と教育訓練給付制度の認定講座で、経済的負担を抑えながら実践的・専門的なプログラムを学ぶことが可能です。

再就職コースと働く女性コースは、いずれもキャリア形成とビジネススキルの両方を学べることが特長。再就職コースは手厚い再就職支援、働く女性コースは多業種・多職種の受講生と交流を深めながらスキルアップを図れる点も魅力です。DX人材育成コースは、DX推進に必要な技術からマネジメントまで幅広く学べる充実した内容となっています。

詳細は以下をご参照ください↓

日本女子大学リカレント教育課程

取材記事「英語もITスキルも!学び直しで女性の再就職・キャリアアップをサポート|日本女子大学リカレント教育課程」

法政大学

法政大学では、社会人の学びの場としての機能をより充実させるため、2021年度にリカレント教育オフィスを設置。興味のある内容を体系的に学びたい方には履修証明プログラム、興味のある内容だけを短期間で学びたい方には公開講座JMOOCオンライン講座と、学習の目的別に多彩なプログラムを提供しています。

例えば2024年度の公開講座では、ビジネスの構成要素であるヒト、モノ、カネ、情報の活用方法や実践について同学卒業生の各士業専門家が解説する「(起業を目指す)ビジネスパーソンのための『ヒト、モノ、カネ、情報を生かす経営基礎講座』」などを無料で開講しています。

また、履修証明プログラムではヘルスケアからMBAまで幅広い分野を扱っており、オンライン・ハイフレックスで受講できる授業や、夕方開講の授業も多数。2022年9月からは、大学院情報科学研究科の教員から情報科学分野における最先端の知識・スキルを学べる「情報科学・データサイエンス・AI 履修証明プログラム」(教育訓練給付制度の指定講座)も開講されています。

詳細は以下をご参照ください↓

法政大学 リカレント教育・生涯学習

明治大学

明治大学は1999年に生涯学習拠点として開設した明治大学リバティアカデミーにて、オンラインを中心に社会人向け講座を提供しています。

総合大学の強みを生かし、会員向けの有料講座として、教養・文化、ビジネスプログラムともに多岐にわたるジャンルの講座をラインナップ。仕事復帰・キャリアアップを目指す女性を対象とした「女性のためのスマートキャリアプログラム」、MBAに関心のある社会人に向けた「明治大学プレMBAプログラム」といった短期集中プログラムも実施しています。このほかに、会員でない人も受講できる無料の特別企画(オープン講座)も用意されています。

ビジネスプログラムは主に平日夜間・土曜に、リアルタイム配信型のオンライン講座を中心に開講。見逃し配信付きの講座も多く、一部の講座を組み合わせ自由でお得に受講できるパッケージ割引の制度も利用可能です。

また、「女性のためのスマートキャリアプログラム」は、2カ月(平日午前のみ )で学ぶ「わたしらしくReスタートコース」、6カ月(平日夜間・土曜)で学ぶ「総合ビジネスコース」(教育訓練給付制度の指定講座)の2コースで実施。「明治大学プレMBAプログラム」は、夏期2カ月(平日夜間・土曜)で明治大学MBA(明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科)のカリキュラムを体験できます。

詳細は以下をご参照ください↓

明治大学リバティアカデミー

取材記事「『大学ならではの学び』をすべての人へ|明治大学の社会人向け教養・文化/ビジネス講座」

取材記事「学び直しの第一歩に!女性の仕事復帰・キャリアアップ、社会人のMBA挑戦を後押し|明治大学のリカレント教育プログラム」

早稲田大学

創立当初より社会人教育に着目し、広く知の解放を行ってきた早稲田大学。現在は、生涯学習機関のエクステンションセンターで第一線の学者・実務家などによる公開講座を提供しているほか、同学商学学術院の附置研究所であるビジネス・ファイナンス研究センターで経営のプロの育成に向けた教育活動・研修プログラムを展開。主にビジネスパーソン向けの学びと交流の場であるWASEDA NEOでは多様な履修証明プログラムを提供するなど、数多くのプログラムと様々な環境で学べる社会人の学び直しを後押ししています。

さらに、これらに加えて、早稲田大学を中心に取り組む学び直しプログラム「スマートエスイー」も展開。産学から集まった第一線の教育者・研究者・実務家が、AIやIoTなどの先端技術を駆使してビジネスを変革していくDX人材を育成するもので、スキルアップやキャリアアップ、キャリアチェンジを目指す多くの社会人が学んでいます。

スマートエスイーには、最先端の情報通信技術とビジネス視点を併せ持つ人材の育成を目指す「IoT/AIコース」と、デジタル技術を理解したDX人材の育成を目指す「DXコース」の2コースがあります(いずれも職業実践力育成プログラム(BP)、教育訓練給付制度の認定講座)。なお、両コース共通の科目は「オープン科目」としてコース受講者以外の方にも提供されており、DX推進の土台となる基礎知識を幅広く習得できる貴重な機会となっています。

詳細は以下をご参照ください↓

早稲田大学エクステンションセンター

早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター

WASEDA NEO

早稲田大学 スマートエスイー

取材記事「リカレント教育の先駆者・歴史ある早稲田大学の社会人向けプログラム|WASEDA NEO」

取材記事「早稲田大学「スマートエスイー」がサステナブルにアップデート!|DX人材を育成する産学連携リカレント教育プログラム」

まとめ

ご紹介した大学のリカレント教育・リスキリングプログラムは、いずれもそれぞれの大学がもつ教育リソースを活かした、特色あるもの。修了生からも好評を得ている、魅力と実績を兼ね備えたプログラムばかりです。

特に首都圏にはオープンカレッジや社会人向けの教育拠点を設けている大学も多く、オンライン受講が可能なプログラムであれば、住んでいる場所を問わず学ぶことができます。気になる講座があったら、ぜひ各大学の公式サイトや弊サイトの取材記事で詳細をチェックしてみてください。

また、このほかにもリカレント教育・リスキリングプログラムを提供している大学は多数あるので、自分に合った講座を探してみるのもよいでしょう。

きっと充実した人生に向けた第一歩になるはずです。

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