ジョブ・カードとは? メリットや作成方法を解説

転職や就職に役立つジョブ・カードを知っていますか? 

スキルアップを目指して教育訓練を受講する際も、訓練の種類によっては受講要件にジョブ・カードの作成が含まれています。

2022年10月からジョブ・カードはデジタル化され、オンライン上での作成・管理が可能になり、ぐっと使い勝手がよくなりました!

この記事では、ジョブ・カードの概要、作成するメリット、作成方法等を紹介していきます。

費用の一部がハローワークから支給される教育訓練制度については↓

https://college.coeteco.jp/blog/archives/792/

https://college.coeteco.jp/blog/archives/841/

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ジョブ・カードとは

ジョブ・カードとは、厚生労働省のジョブ・カード制度に基づくもので、キャリアアップや就職のために、これまでの仕事や取得した資格、職業訓練といった過去の自分の経験を整理できる書類のことです。

厚生労働省のサイトでは制度の趣旨について詳しく説明しています。

個人のキャリアアップや、多様な人材の円滑な就職等を促進することを目的として、ジョブ・カードを「生涯を通じたキャリア・プランニング」及び「職業能力証明」のツールとして、キャリアコンサルティング等の個人への相談支援のもと、求職活動、職業能力開発などの各場面において活用する制度です。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/jobcard_system.html

職務経歴書や履歴書と似ていますが、過去の仕事を通じて自分の強み課題興味等を細かく分析していく点が大きな特徴です。

これまでジョブ・カードの作成・保存は紙か電子媒体に限られていましたが、2022年10月から新しいウェブサイト「マイジョブ・カード」で作成・更新・保存ができるようになりました。

https://www.job-card.mhlw.go.jp/

マイジョブ・カードは、行政手続のオンライン窓口マイナポータル経由でも利用が可能。さらに、ハローワークインターネットサービスに登録した求職情報を活用したジョブ・カードの作成や、job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))との連携による職業情報やキャリア形成に役立つ情報の取得もできるようになり、利便性が高まっています。

ジョブ・カードを作成するメリット

厚生労働省はジョブ・カード活用ガイドを公開し、メリットを説明しています。

国の就業支援制度を利用できる

・雇用型訓練求人への応募

・専門実践教育訓練・特定一般教育訓練の受講

・長期高度人材育成コース等の公共職業訓練の受講

といった厚生労働省の施策を利用する場合にジョブ・カードの作成が必要です。作成したジョブ・カードをもとにキャリアコンサルティングを受ける必要がある場合もあるため、利用を検討している制度があれば調べてみるとよいでしょう。

キャリアの棚卸しに利用できる

ジョブ・カードを作成し職業能力の見える化を行うことで、今までの自分の職業人生を振り返り、整理することができます。記入に深い自己分析が必要とされるため、転職活動に向けてキャリアの棚卸しをする際に、ツールの一つとして役立ちます。

また、学生用の様式も用意されているため、就職活動の自己分析にも利用することができます。

作成したジョブ・カードを定期的に見返すことで、これからのキャリアプランや、それに向かってやるべきことがよりクリアになるでしょう。

履歴書やESの追加資料にできる

ジョブ・カードには細かい情報まで記入することが求められます。履歴書だけでは分からない情報を提示できるため、効果的な自己PRをすることが可能です。

現時点ではジョブ・カードを応募書類として採用している企業は多くはありませんが、なかには積極的に利用している企業も。パソナが運営するキャリア形成サポートセンターでは、ジョブ・カード普及サポーター企業を公開しているので、参考までにチェックしてみてはいかがでしょうか。

様式の種類

ジョブ・カードは3種類のシートに分かれています。

キャリアプランシート(様式1)

今までの仕事を通じて得た強みや大事にしたい価値観、興味・関心等と、今後のなりたい自分を記入します。

職務経歴シート(様式2)

職務の内容、職務の中で得た技能知識等を記入します。

一般的な職務経歴書よりも、職務を通して得た知識や技能を深く掘り下げるようになっています。

職業能力証明シート(様式3)

「免許・資格」「学習歴・訓練歴」「訓練成果・実務成果」の3種類のシートに分かれています。訓練成果・実務成果のシートのみ、訓練機関等が作成します。

免許・資格のシートには保持している資格を、学習歴・訓練歴のシートにはこれまで受けた教育訓練等を記入します。

作成の仕方は?

手書きの場合

・ハローワークの窓口でジョブ・カードの様式をもらう

マイジョブ・カードからPDFの様式をダウンロードして印刷する

デジタルの場合

マイジョブ・カードで作成する

アカウント登録をすると、ジョブ・カードの作成だけでなく下書き保存や登録も可能になり、マイページからいつでも確認・編集・ダウンロードすることができます。作成したジョブ・カードのデータから履歴書や職務経歴書を自動作成することもできて便利です。

マイジョブ・カードからExcelの様式でダウンロードする

ジョブ・カードを応募書類の追加資料にする場合は、Excelの様式から必要な項目だけを抽出すると、カスタマイズされた資料を作ることが可能です。

書き方

サイトに用途別の記入例作成補助シート操作マニュアルが掲載されています。自分に合った記入例を参考に書き進めていきましょう。

項目の数が多く、一つひとつに深い自己分析が必要とされるため、全部記入するには時間が掛かります。先にある程度自己分析を行って自己理解を深めておくと、比較的スムーズに書き進められると思います。

その際はサイトの自己診断ツールを使うのもおすすめ。興味診断、スキルチェック、価値観診断の3種類の診断を通して、自分についての理解を深めることができます。

また、LINEの公式アカウントでは作り方のアドバイスやお役立ち情報を発信しています。困ったときに気軽にアドバイスがもらえるのは嬉しいですね。

1人で作成するのは少し難しそう……という方は、費用が掛かる場合がありますが、キャリアコンサルタントによる作成支援を活用するのも一つの手です。

まとめ

ジョブ・カードはキャリアプランを形成するために有効なツールです。求職者はもちろん教育訓練を受ける在職者、就職活動を控えた学生まで多くの人に役立ちます。

デジタル化によって利用する人が増えるにしたがって、社会における認知度も上がっていくでしょう。

メリットや書き方のポイントを押さえ、ジョブ・カードを作成することで転職や就職、キャリアアップに活用していきましょう!

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