イベント受付のコツを紹介|申込受付・キャンセル対応・参加者管理まで

オンライン講座を主催する講師には、講座で教えること以外にもさまざまな業務があります。参加者とのお申し込み時のやり取りや、キャンセル対応、参加者管理などです。講座の質を上げることに注力するためには、その他の業務はなるべく手間をかけずに、スムーズに行いたいものですね。

この記事では、約3年間親子イベントの参加受け付けとキャンセル・繰り上げ対応などを担当した筆者が、参加お申し込み時キャンセル対応参加者管理の注意点を紹介します。やり取りにはネットで行っていたので、オンライン講座の開催準備にも役立つポイントを紹介できると思います。

参加お申し込み時に全てを伝え、聞き出す

参加のお申し込みを受け付ける際に注意すべきことは、「参加募集時に参加者に全ての情報を伝えて、確認したいことをお申し込み時に全て聞き出す」です。

情報を伝えたり質問したりするには、お申し込み時が最適です。参加者が最も注意を払うときが、お申し込み時だからです。インターネットならいつでも伝えられる、後から聞くことができると思うかもしれませんが、後からではうまくいかないことが多いです。

実際に私が参加受け付けを担当したときには、お申し込み後にメールを送っても、参加者がこちらの期待通りに反応することは少なかったです。「〇〇についてどう思っているか知りたい」「持ち物に◇◇を追加したい」とお申し込み完了後にメールしても、返事をくれる方も持ってきてくれる方もあまりいませんでした。お申し込み時以降に再度連絡をすることは、新たな手間もかかります。

参加お申し込みのタイミングだけが、参加者が必ず目を通して答えてくれる時といえます。お申し込み時に聞けることは全てフォームで聞くことをお勧めします。お申し込み時に確認すれば、開催時にその内容を生かすこともできます。開催告知とお申し込みフォームを念入りに確認して、伝えもれ・聞きもれがないように注意しましょう。

お申し込み時に、オンライン講座の参加者に是非聞いてほしいポイントは以下のものです。

講座に期待すること
開催時の講座内容に反映させれば、参加者の満足度を高めます。

講座開催時の画像・映像のSNSへの掲載と顔出しの許可
実際の講座の様子が分かる画像や映像があれば今後、講座参加者を募集する際に活用できますので、開催時には画像や映像を記録してください。
事前に確認するだけでなく、当日も掲載したいと案内して不許可の場合は教えてほしいと伝えると参加者が丁寧に感じることができるでしょう。

講座を知ったきっかけ
今後の集客活動に役立てます。
講座を知ったきっかけは、受講後のアンケートで感想を聞く際に一緒に聞けばいいのではと思う方もいるでしょう。しかし、受講後のアンケートは、参加者全員が答えてくれるとは限りません。

キャンセルが発生してもスムーズに対応できるように準備しよう

集客で困ることの一つが、参加者のキャンセルです。キャンセルが出て参加者が減ると受講料が得られないだけでなく、講座開催時に雰囲気の盛り上がりに欠ける恐れがあります。

私が担当していた親子イベントは、小さな子どもと一緒に参加するスタイルでした。小さな子どもは体調を崩すことがよくあります。風邪やインフルエンザが流行する12月から2月頃は、特にキャンセルが多く発生しました。

キャンセル待ちの方がいれば参加可能になったと連絡をします。キャンセル待ちがいない場合には、新たに参加者を募集するために告知を行わなくてはなりません。キャンセル待ちの繰り上げも参加者の再募集も、どちらも手間がかかるので、避けたいものです。そのためには、キャンセルが出ない、またはキャンセルが数人出ても問題がないように工夫が必要です。

キャンセルを防ぐには

キャンセルが出ないために最も効果的な方法は、絶対に参加したいと思わせる講座内容にすることです。キャンセル対策の点からも、良質な内容になるようブラッシュアップしましょう。

オンライン講座なら、家族の体調不良でキャンセルする必要がない

参加のキャンセルの原因には、参加者自身でなく、子どもや家族の体調不良があります。オンライン講座なら、このようなキャンセルの確率を低くすることができます。昨年2021年11月のコエテコカレッジのブログで、料理家の内田恵美さんが、オンライン料理教室なら「ご本人さえ元気であれば小さいお子さんやご家族の体調不良を理由にキャンセルする必要がない」と説明してくれました。

https://college.coeteco.jp/blog/archives/6569/#toc4

キャンセル防止以外にもオンライン講座には可能性がまだまだあると、内田さんのコメントから私は感じます。

私は、小さいお子さんを連れたママが苦労されているのを散々見てきました。お子さんを連れて行くのも大変で、レッスン中に子供が騒いだらみんなに謝りながら作業をして、試食の時になったら暴れ出して連れて帰るのも大変みたいな、最初から最後まで謝り通しになることも。これがオンラインだとそういうことが一切ないんです。

子連れを前提とした親子イベントでも、お子さんが元気すぎてママが集中して参加できないことが多くあります。ママが十分に満足できなかったのではないかと、私はよく心配したものです。外出せずに自宅から参加できるオンライン講座なら、子どもを連れて行くという苦労がありません。

対面開催にも良さはありますが、オンライン講座には隠れたメリットがまだまだあると思います。

アーカイブで受講可能にして、キャンセルを防ぐ

アーカイブ動画で都合のよいときに受講できれば、開催時間に都合が悪くなっても、キャンセルする必要がありません。コエテコカレッジならzoom講座だけでなく、動画講座の販売ページも簡単につくることができます。

キャンセルが発生しても支障がないようにするには

キャンセルが発生しても特に問題がなければ、参加者を再募集する必要はありません。そのためにはどんな方法があるでしょうか。

キャンセル人数を予測して、定員に上乗せする

あらかじめキャンセル人数を予測し、キャンセル分を上乗せした人数の参加を受け付ければ、キャンセルが出ても参加者を確保することができます。ただし、予測が外れてキャンセルが出なかったとしても問題なく開催できるのか、注意してください。

オンライン講座なら、材料費のリスクを小さくできる

キャンセルが発生して講師が困ることの一つが、材料費です。料理やフラワーアレンジメント、ハンドメイドやハンドクラフトの教室では、参加者一人一人に対して材料を用意する必要があります。

従来から、参加をキャンセルしても材料は買い取ることをキャンセルポリシーと定める講座は多くありました。しかし、対面開催では材料の買取がうまくいかないことが多いです。

対面開催は参加費を参加時に支払います。キャンセル後の一般的な流れは、キャンセル者が材料費を支払い後に、講師が材料を送付します。しかし、キャンセル者が材料費を支払わないことは少なくありません。その結果、講師が材料を買い取る羽目になることはよくあります。

オンライン講座なら、このような材料費のトラブルが少ないでしょう。お申し込み時に参加者が参加費を支払って、開催前に材料を参加者へ届けることが可能だからです。キャンセルの場合には、材料費を差し引いた分だけ返金すれば、講師が材料費を負担するリスクはなくなります。

この他にも、講座開始前に講師が指定した材料を参加者が自ら用意する方法があります。この方法なら、講師がキャンセル者の材料を買い取るリスクはありません。

先ほどご説明した通り、リアルタイムでなくても動画で後から受講するなら、材料があればいつでも受講できるのでキャンセルの発生自体を防ぐことができます。

キャンセル待ちの繰り上げをスムーズに行うには

どんなに工夫してもキャンセルが出ることはあるでしょう。キャンセルが出てから慌てないように、キャンセル待ちのお申し込みから繰り上げの連絡までキャンセル対応の方法を参加受け付け時までに決定して、参加者募集とともに告知することが大切です。

繰り上げ連絡は手間も時間もかかるメール・電話より、SNSを活用しよう

キャンセル待ちと繰り上げの連絡にはメールや電話よりも、LINEのようなSNSのほうがスムーズにやりとりできるようです。

私がキャンセル待ちの繰り上げ連絡をした経験では、電話はつながりさえすれば参加できるかすぐに意思確認できますが、一度でつながるとは限りません。つながるまで電話をかけ続けるのは手間も時間もかかります。

メールは送信しやすいですが、繰り上げになった相手が参加か否かすぐに返事をしてくれないことが多いです。その結果、参加の意思確認まで時間がかかります。待っても返事がなくて電話せざるをえず、結局手間も時間も大きくなることが多いです。

一方、LINEならスマホへの通知が目立ち、キャンセル待ち繰り上げの連絡に気づかないリスクがメールよりも少ないです。相手もメールより返信のハードルを低く感じるようで、参加の有無がすぐに返信されるでしょう。連絡した後に既読がつけば、相手がメッセージを読んだことをこちらから確認することができます。

「参加お申し込みはフォーム、キャンセル待ちの受け付けと繰り上げ連絡はLINE」にする親子イベント団体が、実際に増えています。

キャンセル待ちの繰り上げは、開催が間近になればなるほど時間に追われる作業になります。いざというときにスムーズに連絡できるように、開催告知までにキャンセル待ちと繰り上げの方式を決定しましょう。

最初からSNSと連携すれば、効率よく連絡ができる

私自身が受付担当を行っていた2019年頃は、他団体も含めてLINEは今ほど活用されていませんでした。メール・電話からLINEへの過渡期だったと思われます。企業や店舗、団体向けのさまざまなサービスが「LINE公式アカウント」に統合されたのが、ちょうど2019年4月でした。2020年以降、申込者と個々にLINEでやりとりする親子イベントの団体が続々と始めたと感じます。

先ほどご説明したキャンセル待ちもですが、SNSはメールや電話よりも参加者と個別にやり取りをしやすいです。コエテコカレッジのようにLINEへの通知連携していれば、後から参加者のLINEアカウントを確認する必要がないので効率的です。

シンプルに手間をかけずに参加者管理を行うには

私は親子イベント団体では予約管理システムなどは利用せずに、参加者情報を手作業で管理していました。小規模なものだったから対応できましたが、とにかく手間がかかります。

オンライン講座を開催するなら、参加者情報を管理するための作業は、シンプルに手間をかけずにできるように工夫してください。費用に問題がなければ、予約管理システムの導入も検討するのもいいでしょう。

講座を立ち上げた当初は、できるだけ費用を抑えたいものです。手間も費用もかけないようにするには、お申し込みフォームの情報を出力してリストに貼り付けるだけの方法はいかがでしょうか。お申し込みフォームで聞く情報を統一化すれば、新規の方は随時追加するだけでリスト化できます。リピーターは参加履歴にチェックを入れ、参加履歴が分かるようにしてください。

参加者との関係づくりに、参加履歴を活用する

参加者管理で大切なことの一つが、参加履歴です。

新規参加者には、今後も続けて参加してくれるように関係づくりを行う必要があります。

リピーターには、相手のことをしっかり覚えていることと感謝の気持ちを伝えましょう。何度も参加していることを講師が覚えていないことほど、参加者がガッカリすることはありませんので、注意してください。講座開催時だけでなく、受付時や開催後のアンケートなどでやり取りする際に、継続参加の感謝や気づいたこと、上達したことなどを伝えて、より良い関係を築きましょう。

講座内容を充実させるには、受付やキャンセル対応、参加者管理は効率的に

オンライン講座を開催する際に行う、参加の受け付けやキャンセル対応、参加者管理について紹介しました。

  • 参加募集時に参加者に全ての情報を伝えて、確認したいことをお申し込み時に全て聞き出す
  • キャンセルが出ないように準備しつつ、キャンセルが出てもスムーズに対応できるように事前に準備する
  • 参加履歴を活用して、より良い関係づくりができるように参加者管理をする

オンライン講座の内容をより良くするには、お申し込み受け付けなど講座開催のための業務は時間をかけずに効率的に進めたいですね。オンライン講座を開催するときには、今回解説したコツを参考にしてください。

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