
「集中力が続かなくて勉強や仕事がはかどらない」という経験は、誰しも一度はあるのではないでしょうか。「もっと集中力があれば良いのに……」と思ったこともあるかもしれません。
そのような方には、集中力を鍛えるトレーニングをおすすめします。集中力というのは、トレーニングをしたり、毎日の生活で少しだけ気を付けたりすることで、鍛えることが可能です。
この記事では、集中力を高めるためのトレーニング方法や、トレーニング以外で集中力を持続させる方法を紹介します。集中力を高めて勉強や仕事の効率を改善するためにも、ぜひ参考にしてください。
集中力はトレーニングできるのか?
集中力がなくあちこちに気持ちが散ってしまうと、勉強や作業が継続できない、あるいは勉強が頭に入らないなどの問題が起きてしまいます。
そのため、集中力は勉強や作業で高いパフォーマンスを発揮するために、重要なものだといえるでしょう。
一般的に、集中力の有無は個人の性質によって変わるものと思われがちですが、トレーニングをすれば高めることができると考えられています。集中力がないと悩んでいる方は、生まれつきの性格によるものだと諦めず、集中力を高められるトレーニングを行ってみてください。
集中力を高めるトレーニング方法

集中力を高めるためには、アプリや教室などさまざまなサービスがあります。ここでは、子どもから大人まで無料で簡単に始められる4つのトレーニング方法を紹介します。
運動
運動をすると、数分後に脳内の神経伝達物質であるドーパミンの分泌量が増加し、その状態は数時間継続します。運動をすることで血流が良くなると脳の働きが活性化されるため、運動後30分~3時間は集中状態に入りやすいといわれているのです。
どのような運動をすればよいのかというと、5分間のジョギングや4分間の縄跳びなど、短時間の運動でよいと、調査結果から判明しています。
また、運動をする時間帯は「朝」が望ましく、定期的に数ヵ月続けることが効果的とされています。趣味のスポーツの練習など無理なくできるものを、毎日の生活に取り入れて、集中力を高めていきましょう。
瞑想
集中力が続かないということは、何か他のものに気をとられている状態だということです。その状態から抜け出し、「今ここ」に意識を集中させる状態にあることを「マインドフルネス」と呼びます。
このマインドフルネスの状態にするために効果的な方法が、瞑想です。瞑想は、作業中に他に意識が向いてしまう、いわゆるマルチタスクの害を防げるようになります。
瞑想をする際は背筋をピンと伸ばして座り、軽く目を閉じて腹式呼吸をします。息を吸うときは胸やおなかが膨らんでいく状態を感じ取り、息を吐くときは胸やおなかがしぼんでいくのを感じ取りましょう。
この瞑想を一日10分ほど行って、集中力の向上につなげてください。
マインドフルネスについては、こちらで紹介しています。

仏教の修行法である座禅も、瞑想法の一つです。
呼吸法
集中力は呼吸と関連性が高いため、呼吸法のトレーニングをすることで集中力を高めることが可能だと考えられています。
呼吸法には、呼吸瞑想やプラーナヤーマなどいくつのかの種類がありますが、ここでは腹式呼吸で集中力を高める方法を紹介します。
まずは6秒程度でゆっくりと息を吐き、3秒程度で息を吸います。この呼吸を意識して繰り返し行うことで、脳内にセロトニンという物質が分泌されてα波が出るようになり、精神安定や集中力向上に役立つのです。
小さなストレスに耐える
小さなストレスというのは、利き手ではないほうの手でマウスを操作したり、猫背になっていることに気付いたら背筋を伸ばしたりといった、軽い負荷のことを指します。
「そんな些細なことで?」と思われるかもしれませんが、この小さなストレスに耐えている状態だと、忍耐を重ねることになるのです。そして、忍耐を重ねていくことでセルフコントロールが高まっていくと、集中力がアップして作業に取り組み続けることが可能になります。
これは正式な実験で効果が確認された方法でもあるため、集中力を高めるトレーニングとしておすすめです。
ここでは、集中力を高めるトレーニングのなかでも取り組みやすい方法を紹介しました。ぜひ毎日の生活に取り入れて、集中力を高めてください。
トレーニング以外でできる集中力の高め方

前述したトレーニング以外にも、集中力を高める方法があります。ここでは4つの方法を紹介します。
食事
飽和脂肪酸の多い食事をすると、脳が炎症を起こして集中力が低下するおそれがあると指摘されています。
飽和脂肪酸は肉類や乳製品などに多く含まれており、例えばジャンクフードやチーズロールパン、ビスケット、ソーセージやベーコンなどが挙げられます。あまり取りすぎないよう、注意したほうがよいでしょう。
なお、カフェインを摂取することで、集中力が向上するという報告があります。その効果はカフェインを摂取してから30分後に現れ始めるため、集中したい時間の30分前に摂取するのが効果的といえます。
ただし、カフェインの過剰摂取は急性中毒を引き起こす場合があるため、一日あたりのカフェイン摂取量は400mgを目安にしましょう。具体的には、インスタントコーヒーなら約700ml、紅茶なら約1333mlが最大量です。
脳のエネルギーになるブドウ糖を補給すれば集中力が切れないと、勉強や仕事をするときにラムネやチョコレートを用意する人も多いでしょう。近年では、食後に血糖値が急速に上がらない食事である低GI食品のほうが集中力を維持できるともいわれています。
GIと集中力、記憶力の関連性を紹介している本がこちらです。
睡眠
集中力を高めるには十分な睡眠が欠かせません。もし睡眠不足で疲労が蓄積した状態なら、集中力を保つことは難しいでしょう。
質の高い睡眠を取り、集中力を保てるようにするには、寝る前にはスマートフォンの画面を見るのをやめること、目が覚めたら朝日を浴びることの2つが重要です。
十分な睡眠が取れず、日中に眠気を感じるときには昼寝をするのも効果的です。ただし、昼寝をする時間は20分までとし、その後の5分間で顔を洗うなどして完璧に覚醒させましょう。
作業環境の設定
集中力を高めるには、環境づくりも重要です。
視界に入ってくる情報量が多いと気が散ってしまい、集中することが難しくなるため、勉強や作業に不必要なものは可能な限り、視界から除外しましょう。
また、環境音や他人の話し声なども集中を妨げる原因になります。個人用の区切られたスペースがあれば理想的ですが、それが難しい場合は耳栓をするのがおすすめです。
自宅であれば「この時間は勉強(あるいは仕事)に集中したいから静かにしてほしい」など、家族に協力を求めるのもよいでしょう。
作業の難易度
ゲーム感覚で勉強や作業に取り組むことは、集中力の向上に効果的です。ただし、このときに重要なのが難易度の設定です。
簡単すぎたり難しすぎたりすると、勉強や作業をやる気がなくなってしまいますが、「難しいけれど頑張ればなんとかできる」くらいの難易度であれば、高い集中力を発揮できるといわれています。
自分で難易度を設定できない仕事の場合でも「この仕事に集中するのは難しいかも」と予測できれば、心の準備もできるようになるでしょう。
ここで紹介したのは体調や環境の整え方、作業の難易度設定など、集中力を高めるための準備運動のようなものです。集中力を高めるトレーニングと併せて行うと、よりトレーニングの効果が高まるので、ぜひ試してみてください。
どうしても集中が続かないときは思い切って休むことも大切
集中力が続かないときは、疲労やストレスなどがあり、根本的に集中するのが難しい状態である可能性もあります。
そのようなときは、無理に頑張っても集中が持続しないため、しっかりと休息を取り集中できる状態へ回復させることも大切です。
なお、休息を取る際に重要なのは、目を休ませることです。スマートフォンを見たり、ゲームをしたりせず、しっかりと目を休ませましょう。また、疲れを感じる前に細かく休憩を取ったり、仮眠を取ったりして休むことでも疲労を回復しやすくなります。
つい頑張りすぎてしまう方やダラダラと休憩してしまう方は、定期的に休息を取るのがおすすめです。例えば、1時間のうち5分は休息に充てる、1時間作業をしたら10分休息を取る、というようにするとよいでしょう。
人間の集中力の限界は90分ともいわれています。集中を持続させるためにも、定期的に休息を取りましょう。
まとめ
勉強や仕事で高いパフォーマンスを発揮するために必要な集中力は、トレーニングなどで高めることが可能です。
運動や瞑想、呼吸法や小さなストレスに耐える方法などを紹介しているので、ぜひ毎日実践して集中力を高めてください。
また、食事や睡眠など、トレーニング以外でも集中力を高める方法はあります。ぜひ、今回紹介した方法を毎日の生活に取り入れて、試してみてください。