アナウンスの仕事に就くのに資格や学歴は必要?仕事内容も合わせて解説

アナウンス

アナウンスの仕事は、テレビで日常的に見かけるニュースやバラエティー番組のアナウンサーをはじめ、さまざまな職種があります。

とはいえ、どのような職種があり、どのような学歴・資格が必要かなどもわからないという方は少なくないでしょう。

ここでは、アナウンスの仕事として代表的な職種や、アナウンスの仕事に就くために必要な学歴の程度、アナウンスの仕事に就くために役立つ資格などを紹介します。

アナウンスの仕事は何がある?

アナウンス

アナウンスの仕事は、テレビやラジオ番組、現場でのアナウンスなど、活躍の場や職業は多岐にわたります。まずは、アナウンスの仕事として代表的な職業を4つ紹介します。

アナウンサー

アナウンスの仕事として多くの人が真っ先に思い浮かぶのが、ニュースやバラエティー番組などでテレビ番組の進行を務める「アナウンサー」でしょう。

アナウンサーは、アナウンス系の職業の花形ともいえますが、視聴者に伝わりやすい口調、表現などを心がけなければならず、高い教養や視聴者への気遣いなどが必要になります。

リポーター

ニュース番組などで事件や事故、イベントなどの現場から視聴者に情報を伝える「リポーター」も、アナウンス系の代表的な職業といえるでしょう。

リポーターは台本を読むだけではなく、現場の空気感や、その場所にいなければわからない情報を伝えることが重要となるため、高い教養や語彙力、対応力が必要となります。

ラジオパーソナリティ

「ラジオパーソナリティ」もアナウンス系の職業ですが、「ラジオDJ」と呼ばれることもあります。

ラジオパーソナリティの仕事は、おもにラジオ番組の司会・進行を務めることです。音楽主体の番組か、トーク主体の番組かで進行が大きく変わるため、臨機応変な対応力や、教養、トーク力などが求められます。

また、ラジオには映像がないため、その場でどのようなことが起こっているかの伝え方、聞き取りやすい口調・語彙などを意識しなければならない点も特徴だといえるでしょう。

イベントMC

イベントでの司会・進行などを務める「イベントMC」も、アナウンス系の職業の一つです。

イベントMCは、その名の通りイベントでの司会・進行を務める職業で、学会や式典などで活躍するほか、結婚式や披露宴の司会・進行を務める「ブライダルMC」もイベントMCといえるでしょう。

イベントMCは、イベントを円滑に進めるために、タイムスケジュールの把握や臨機応変な対応力などが求められます。そのほか、イベントを盛り上げる役割もあるため、適度なアドリブ力も必要です。

アナウンスの仕事はこれらの職業の他にも、野球やサッカーなどスポーツの試合での場内放送、空港での案内放送、プラネタリウムや選挙カーなど多岐にわたります。

アナウンスの仕事に就くには資格や学歴が必要?

アナウンス系の代表的な職業を紹介しましたが、こうした職業に就くために、資格学歴がどの程度必要なのか、気になる方は少なくないでしょう。ここからは、アナウンス系の仕事に就くために資格や学歴が必要かどうかを解説します。

資格がなくても就職は可能だが、就職に役立つ資格はある

アナウンスの仕事に就くために必要な資格は特にないため、資格がなくてもアナウンス系の職業に就職すること自体は可能です。

ただし、アナウンスの仕事は、前述した「テレビアナウンサー」のように、非常に競争率の高い仕事ばかりです。

競争率の高いアナウンス系の仕事を目指す際、就職活動に役立つ資格はいくつかあるため、のちほど紹介します。

学歴を問われないケースもあるが、希望企業によっては重要

アナウンス系の仕事は職種によっては学歴を問われませんが、一般的には専門学校や短期大学、大学の卒業を募集条件としているケースが多いようです。

なかでも、競争率が高いテレビのキー局でのアナウンサーは4年制大卒が募集条件として提示されるため、キー局でのアナウンサーを目指すなら学歴は必須といえるでしょう。

アナウンスの仕事に就きやすい進学ルートはある?

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先ほど、アナウンスの仕事に就くには学歴があったほうが就きやすいと、解説しましたが、実際はどのような進学ルートがよいのでしょうか。ここからは、アナウンスの仕事に就きやすい進学ルートを紹介します。

4年制大学卒がベター

アナウンス系の職業は募集条件として一定以上の学歴が要求されるケースが多くあり、さらにキー局など大手での就職を目指すなら4年制大卒は必須です。

このような背景から、アナウンスの仕事を目指すなら、どのような募集条件でも対応できる4年制大卒がベターといえるでしょう。

4年制大卒がベターではありますが、専門学校などのなかには、在学中に現場を体験できる機会が設けられているケースや、業界の方を招くオーディションイベントなどが行われるケースもあります。

そのため、進学先は目指す職種や学校の特徴などを考慮したうえで決めるとよいでしょう。

在学中に専門講座の受講やスクールに通うのもおすすめ

アナウンス系の仕事に就くには進学先の選び方だけでなく、在学中の過ごし方も重要です。

在学中は教養を磨くための勉強に打ち込むことはもちろん、大手テレビ局などが開くアナウンサー講座や専門講座に参加して、アナウンスの技術や知識を磨くように心がけましょう。

アナウンスの専門講座には、参加資格が設定されているものもありますが、現役の学生が受講可能な講座も少なくありません。こうした講座への参加は就職活動時のアピールにもつながるため、在学中にチャンスを見つけて通っておくとよいでしょう。

アナウンスの仕事で役立つ資格3つ

上述したとおり、アナウンスの仕事に就くうえで必須の資格はありませんが、多くの応募者がいるなかで実力をアピールするために役立つ資格はあります。

ここからは、アナウンスの仕事で役立つ資格を3つ紹介します。

アナウンス力検定

アナウンス力検定は「一般社団法人 話しことば研究機構」が主催する民間資格で、発声や発音、スピーチ力など、アナウンスの実力を測れます。この資格は2級・3級の受験が可能です。

試験は年2回あり、2022年は東京会場が3月5日(土)・9月10日(土)、大阪会場は3月6日(日)・9月11日(日)に開催されます。受験資格は特にありませんが、各会場とも定員15名のため、受検を決めているのであれば早めに申し込むとよいでしょう。団体受験もあります。

試験は筆記実技からなり、事前課題もあります。2022年試験の事前課題は「私のストレス解消法」で、60~90秒以内に課題内容を読み上げるものです。

ただし、試験中はメモや原稿を見ることができないため、課題の内容は覚えておく必要があります。検定当日に出される問題は、「共通語での発声・発音」「ストレートに読む」「朗読作品を読む」「即答スピーチ力」が予定されています。

試験を受けると資格を取得できるだけでなく、自分の実力を把握することで今後のスキルアップや改善に生かせるメリットもあります。声優志望の櫻木 美久さんが、アナウンス力検定の受験で把握した弱点強化を紹介しています。

参考:一般社団法人 話しことば研究機構「アナウンス力検定」

日本漢字能力検定

日本漢字能力検定は「公益財団法人 日本漢字検定能力協会」が主催する民間資格です。この検定は漢字能力を測定する技能検定で、漢字の読み・書きだけでなく、漢字の成り立ちや文章に適した漢字をあてる力も測ります。

原稿を読む機会が多いアナウンスの仕事において、原稿をスムーズに読むためには漢字能力が必要です。こうした検定で実力を証明し、就職活動時のアピールにつなげましょう。

漢字検定は1級から10級までがありますが、大学在学時点であれば2級~1級を取得しておきたいところです。2022年でもっとも早い試験日は2月13日(日)となっています。

受験資格は特になく、試験は筆記のみです。出題範囲は級によって異なりますが、2級であれば漢字の読み、漢字の書き取り、部首・部首名、送り仮名、同音・同訓異字、対義語・類義語、誤字の訂正、四字熟語、熟語の構成などが出されます。

参考:公益財団法人 日本漢字能力検定協会「日本漢字能力検定」

TOEIC(R)などの英語関連の資格

TOEIC(R)TOFEL(R)英検など、英語関連の資格もアナウンスの仕事に就くうえでアピールや実務に役立ちます。

アナウンスの仕事では、司会として英語を読んだり、海外からのリポートなどもあったりするため、アピールできるレベルの英語力も重要です。

例えば、TOEIC(R)であれば、海外でインタビューやリポートなどをこなせるレベルとして約800点は取得しておきたいところです。

英語能力を測る検定として、ポピュラーなものはTOEIC(R)です。満点は990点で、合格・不合格ではなく、獲得スコア(点数)で実力を測れます。2022年でもっとも早いTOEIC(R)のテスト開催日は2月27日(日)で、午前・午後どちらでも受験可能です。

TOEIC(R)の試験はいくつか種類がありますが、読み・聞き取りの力を測るListening & Reading Testでは、マークシート形式でリスニング約45分間とリーディング75分間のテストが行われます。

参考:一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会「TOEIC(R)」

英語の資格について、こちらでも紹介しています。

https://college.coeteco.jp/blog/archives/2794/

まとめ

アナウンスの仕事とひとくちにいっても、その職種や活躍の場は多岐にわたります。

代表的な職種として、テレビ番組でニュースやバラエティー番組の司会・進行を務める「アナウンサー」、現地からリポートを届ける「リポーター」、ラジオ番組の司会・進行を務める「ラジオパーソナリティ」、イベントの司会・進行を務める「イベントMC」などが挙げられます。

アナウンスの仕事では、学歴は問われないこともあります。

ただし、テレビのキー局でのアナウンサーは4年制大学卒業が必須条件となっているほか、他の職種でも学歴が問われるケースは少なくありません。そのため、アナウンスの仕事を目指すなら4年制大学に進学するのがベターといえます。

また、必須の資格はありませんが、教養や能力の証明としてアピール材料になる資格は「アナウンス力検定」をはじめ、いくつかあります。

アナウンスの仕事は人気が高いため狭き門ですが、目標に向かって早期から教養や実力を磨いておきましょう。

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