パーソナルカラー | 自分の雰囲気にふさわしい、本当に似合う色を知ろう

コロナ禍でマスクを身につける機会が増えました。最近はファッショングッズの一つとして、さまざまな色のマスクが登場しています。マスクは顔の大きなスペースを占めるので、色によって相手に与える印象がガラリと変わります。

マスクの他にも、衣服やメガネ、アクセサリーなどの小物などの色は、その人の外見に大きな影響を及ぼします。せっかくなら、自分に似合う色を選びたいですね。身につける色を選ぶときに、心強い味方になるのがパーソナルカラーです。

この記事では、パーソナルカラーの概要と、パーソナルカラーを知る・学ぶための方法を紹介します。

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パーソナルカラーとは

パーソナルカラーはアメリカで生まれた考え方で、1980年代から日本でも広く知られるようになりました。

その人が生まれつき持っている肌・瞳・髪の色をもとに選んだ、雰囲気に調和した色をパーソナルカラーといいます。パーソナルカラーを身につけることで、健康的で清潔感のある好感度の高い印象を他者に与えることができます。本格的に診断する際には、さまざまな色のドレープ(色布)を顔の下に当ててその人のパーソナルカラーを探します。

パーソナルカラーには多くの流派や考え方がありますが、一般的にはパーソナルカラーは4つのタイプに分けられています。パーソナルカラーの分類法の前に、色の構成を簡単に紹介します。

色は、色の三属性と呼ばれる「色相」「明度」「彩度」から構成されています。パーソナルカラーのベースにも、色の三属性があります。

  • 色相・赤、青、黄色などの色合い、色味のこと
  • 明度・光の明るさ
  • 彩度・色の鮮やかさ

パーソナルカラーの分類法

自然界に存在する色は、全ての色に黄色を加えた暖色系の「イエローベース」と、青色を加えた寒色系の「ブルーベース」の2つに分けられます。

同じようなピンク色でも、自分の顔色を明るく見せるピンク色と、不健康そうに見せるピンク色があると感じたことはありませんか。

ピンク色でいうと、イエローベースではコーラルピンクやサーモンピンク、ブルーベースではローズピンクやフューシャピンクがあてはまります。イエローベースのピンク色なら顔色が明るく見えるけど、ローズピンクはなんだか似合わないという場合は、イエローベースと診断できます。

さらに、明度による明るい色と暗い色、彩度による鮮やかな色と彩度の低い鈍い色をもとにして四季にパーソナルカラーをあてはめたものが、4シーズン分類法です。

SPRING・春イエローベース、高明度、高彩度
生き生きとして澄んでいるような、明るくて鮮やかな色調
SUMMER・夏ブルーベース、高明度・低彩度
スモーキーでパステルカラーのような、やさしくやわらかな色調
AUTUMN・秋イエローベース、低明度、低彩度
ナチュラルカラーやアースカラーのような、落ち着いた深みのある色調
WINTER・冬ブルーベース、低明度、高彩度
原色やモノトーンカラーのような、シャープでクールな鮮やかな色調

その人に合ったタイプが1タイプだけハッキリと断定されるとは限らず、複数のタイプの特徴をあわせ持つ人もいるそうです。

この4シーズン分類法をもとに、流派や考え方によって8タイプや16タイプなどさまざまな分類法があります。

年を重ねて体型や肌感、髪質などが変化すると、パーソナルカラーも変化する場合があります。お気に入りの色や洋服が似合わなくなってきたり、合わないと思っていた色を着こなせるようになったりするかもしれません。以前診断したからと過信せず、気になったら改めて診断しなおすことをお勧めします。

パーソナルカラーの活用法

自分のパーソナルカラーを知るメリット

パーソナルカラーが分かると、自分に似合う色を身につけることができます。

色を身につけるものは、衣服だけではありません。帽子、くつ、メガネ、マスクなどの小物類、指輪やネックレス、ピアスやイアリングなどのアクセサリー、化粧品などたくさんあります。さらに、髪色やネイルなど自分自身の体も含まれます。

パーソナルカラーを活用することで、なりたい自分や自分らしさを他者へアピールして、自分自身のブランディングをおこなうことができます。営業、接客サービス、講師など多くの人に接する仕事の方は、パーソナルカラーを活用すれば相手からの好感度を高めることができるのです。

プレゼンテーションや面接などの「ここぞ」という場面でより良い成果を得るためには、どのような職業の方でも、その人にあったパーソナルカラーのファッションは強いサポートになるでしょう。

パーソナルカラーの知識を生かせる仕事

パーソナルカラーの知識は、このような仕事をする際に生かせます。

  • ファッション、小物、アクセサリー、化粧品などの販売
  • ヘアサロン、ネイルサロン、メイクなどの美容系
  • スタイリスト

スタイリストの主な顧客といえば芸能人や政治家など有名人がほとんどでしたが、近年では一般の方のためにスタイリングやお買い物同行、ファッションのアドバイスをおこなう、パーソナルスタイリストも活躍しています。

商品企画の仕事や、出版・広告・Web業界やブライダル業界でも、パーソナルカラーの知識を活用する機会があります。

また、パーソナルカラー診断サービスやパーソナルカラー講座の講師など、パーソナルカラーに特化した仕事もあります。このような仕事につく場合には、パーソナルカラーに加えてその人の骨格に合った質感やラインのファッションを提案する骨格診断、パーソナルブランディング、イメージコンサルティングなど他のサービスメニューと合わせれば専門性が高まるでしょう。

パーソナルカラー診断を受けるには

最近は自分のパーソナルカラーを、インターネットで簡単に調べることができます。

コーセーが展開するメーキャップブランド「ヴィセ」の特設ウェブサイトで、AIを活用したパーソナルカラー判定サービス「パソカラ」が公開中です。スマホの1枚の写真から、たった数秒でパーソナルカラーが分かります。

https://personalcolor.visee.jp/

通販のセシール、ファッションアパレル企業の三陽商会や、紙製品で有名な株式会社山櫻など、パーソナルカラー診断ができるウェブサイトは数多くあります。気になる方はチェックしてみてください。

三越や伊勢丹などの百貨店、エチュードハウスや資生堂などの化粧品ブランドのカウンターでは、ドレープを用いた対面スタイルでの診断を受けることができます。サービス内容によって価格もさまざまで、無料で受けられる場合もあります。

イメージコンサルティングやファッションスタイリングをおこなうサロンの多くで、パーソナルカラー診断がメニューに取り入れられています。

女性向けのサービスが多いですが、男性を対象にしたものもありますので、気後れせずに自分に合ったサービスを探してみましょう。

パーソナルカラーの診断と骨格診断がセットになって、ファッションのコンサルティングやアドバイスをおこなうサービスも多いです。なりたい自分になるために、自分らしさをアピールするために、納得できるサービスを探してみましょう。

パーソナルカラーを学ぶための検定・資格試験

パーソナルカラーを学ぶための検定・資格試験は、「色彩技能パーソナルカラー検定 ®」「色彩活用 パーソナルカラー検定」「パーソナルカラリスト検定」の3つがよく知られています。

どれも受験資格はありませんので、独学でも受験可能です(上位級を受験するためには、下位級の合格が必要となる場合があります)。

色彩技能パーソナルカラー検定 ®

NPO法人日本パーソナルカラー協会による、「実際に色を見分ける実力があるかどうか」を重視した試験です。パーソナルカラーに関する検定では最も認知度が高いといわれています。モジュール1から順番に受験しますが、モジュール1と2は併願可能です。モジュール2まで合格すると、「パーソナルカラーアシスタントアドバイザー」、モジュール3に合格すると「パーソナルカラーアドバイザー®」に認定されます。

モジュール1と2は、公式テキストで勉強して独学で合格した人も多くいます。モジュール3は、モデル役に試験官がドレープをあてて、その姿を見て答える実技試験があります。合格するには実技経験があったほうが有利ですが、実技試験の合格を目指したセミナーや講座で対策をすることもできます。

モジュール3に合格した田野エイコさんが実技試験の対策を紹介しています。

最後に過去問題が付いています。これも実技試験の解答用紙だけを載せたものなので、どんな色を出題したのか分かりません。

試験内容は2色のドレープを試験官がモデルに当てて、その属性を解答する問題がほとんどです。色をぱっと見て属性が分かるようにしておきましょう。

http://eikoblog250.blog.fc2.com/blog-entry-16.html

https://www.p-color.jp/

色彩活用 パーソナルカラー検定

色の力を戦略的に使うプロとして、豊かな生活を提案する実力を備えることを目的に行われています。出題内容はパーソナルカラーをビジネスに活用するスキルで、1・2・3級に分かれています。2級に合格すると「パーソナルカラー活用アドバイザー」、1級は「パーソナルカラー活用コンサルタント」の称号が得られます。

一般社団法人 日本カラーコーディネーター協会の主催でおこなわれ、マークシート方式の会場での実施に加えて、2級・3級はコンピューターを利用したCBT方式でも受験できるので受験日や会場を選びやすい利点があります。

https://www.j-color.or.jp/paso/index.html

パーソナルカラリスト検定

その人が本来持っている色(パーソナルカラー)の魅力を最大限に引き出し、その人に似合う色を提案できる人材が、「パーソナルカラリスト®」です。

「人と色」に着目した、色彩知識と配色調和を身につけることを目的に行われ、色彩やCUS®配色調和を学び、技術を磨くことができる検定です。一般社団法人日本カラリスト協会が主催して、年に2回・毎年7月と11月に行われています(法人試験のみ2月にも試験実施)。

https://www.personal-colorist.org/personal-colorist/

その他の色彩・カラーに関する検定試験

色彩・カラーに関する資格や検定試験は、パーソナルカラーに特化したもの以外にも多数あります。基礎知識が共通する場合もあるので、他の資格や試験に挑戦することで色彩やカラーへの理解をより深めたり、専門性を高めたりできます。

色彩・カラーの検定試験で特に認知度が高いものが、色の基礎から、配色技法(色の組み合わせ方)、専門分野における利用などが問われる色彩検定®と、仕事に役立つ実践的な色彩の知識を学ぶことができるカラーコーディネーター検定試験です。

https://www.aft.or.jp/

https://www.kentei.org/color/

まとめ

パーソナルカラーを知れば、自分の外見の印象をコントロールして、なりたい自分を演出したり、自分らしさをアピールしたりできるようになります。

さらに、自分に合った色を身につけることは、他者への印象をよくするためだけでなく、自分らしく快適に過ごすことを後押ししてくれるでしょう。

毎日の暮らしを彩り豊かなものにするために、あなたもパーソナルカラーを学んでみませんか。

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