食生活アドバイザー®とは |すべての人に必要な食の知識を身に着けよう

食生活は健康を維持するためだけでなく、お祝いごとやご褒美など暮らしに彩りを添える役割もあります。コロナ禍で難しくなってはいるものの、会食のように食事をともにする時間は貴重なコミュニケーション手段です。

私たちにとって大切な食生活に関連した資格の一つに食生活アドバイザー®があります。テレビコマーシャルでご存知の方も多いのではないでしょうか。筆者の私も、実は食生活アドバイザー®です。テレビコマーシャルを見るたびに「私も持っています!!」とちょっと鼻が高くなる気分です。

この記事では、資格の概要と食生活アドバイザー®になるための方法を、筆者自身が目指した理由と実感しているメリットも含めて紹介します。

食生活アドバイザー®とは

食生活アドバイザー®とは

食生活アドバイザー®は、「広い視野に立って食生活をトータルにとらえ、健康な生活を送るための提案ができる”食生活全般のスペシャリスト“」であると、食生活アドバイザー® 検定を主催するFLAネットワーク協会が説明しています。

豊かな食生活のためには、食品や栄養、衛生管理、アレルギー対策などさまざまな知識が必要です。食生活に関連した産業は生産、加工、小売り、流通、外食、総菜、機械製造など多岐にわたります。さらに食生活は生きるために不可欠なだけでなく、文化や行事にも密接につながって、私たちの生活に潤いを与えてくれます。

食生活アドバイザー®は、私たちの暮らしに大きな影響を与える食生活を支える専門家として期待されています。

2級と3級の違いは

食生活アドバイザー®は、2級3級に分かれています。

3級で求められている内容は、「消費者」の立場から食生活を見直すことです。これに対して2級は3級の内容にプラスして、「食を提供する立場」から、食ビジネスの視点までもが要求される実務的な内容になっています。私が受験勉強した際も、「食生活に携わる仕事をするための知識が問われている」と感じました。

仕事に生かすには

調理師や管理栄養士のような国家資格とは異なり、食生活アドバイザー®だけができる業務があるわけではありません。学歴や職歴、年齢などの受験資格はなく、意欲があり勉強をして合格点に達すれば、資格を取得することができます。

つまり、思い立ったが吉日、「なりたい!!」と思ったときから目指すことができます。

食の仕事や資格にプラスして、専門性を高める

食生活アドバイザー®である私は、日頃からから注意深くテレビや雑誌をチェックしていますが、資格がプロフィール欄に記載される時は他の資格や経験、肩書きと組み合わせられていることが多いです。

料理研究家、調理師、フードコーディネーター、アスリートフードマイスター、管理栄養士など、料理や栄養に関する職業や資格の方が食生活アドバイザー®を取得すれば、専門分野を料理や栄養、文化やビジネスなど食生活全般に広げることができます。

また、スーパーマーケットやデパ地下のような食品を販売する小売店飲食店で働く際に食生活アドバイザー®の資格があれば、客からの信頼性が高まってキャリアアップを図れるかもしれません。

食生活の知識を追加して、キャリアを広げる

食生活は誰にでも必要なもので、さまざまな職種と密接に関わりがあります。医療介護、学校などの教育現場で仕事を行なう際に、食生活の知識をプラスすれば、独自性を高めてキャリアを広げることができます。

就職や転職、希望部署へ移動を後押し

就職、転職、食生活に関連する部署への移動を希望する際には、食生活の専門知識をアピールする材料として活用できます。

私が目指した理由とメリット

私が目指した理由

私が興味をもったきっかけは、友人が食生活アドバイザー®2級を取得したことでした。私が会社員だったときの取引先に食品業界に多かったので、仕事に生かせるかなと考えました。

仕事に生かさなかったとしても、主婦として母としてはもちろん、一人の生活者として役に立つ知識が得られると思いました。食生活は食事をつくることだけでなく、お惣菜を買うことも外食することも含まれていますので、食生活の知識は誰にとっても大切だからです。

資格を取得した後に、更新のための手続きや費用が必須でないことにも魅力的でした。さらに私は食べることが大好きだし趣味は食べ歩きなので、食生活を学ぶことは楽しそうに感じられたので、目指すことにしました。

3級から受けるか、2級・3級とダブル受験するか迷いましたが、「せっかく取得するなら仕事に生かしたい」「どうせ目指すなら、早く合格したい」と思い、2級を目指すことにしました。

食生活アドバイザー®になったメリット

合格するための受験勉強期間も含めて、私が食生活アドバイザー®になったメリットは以下のものがあります。

  • 食生活の知識を深めることができて、主婦として母として一人の生活者として大いに役立った。特に食中毒衛生管理について体系的に学べたことがよかったです。
  • 子育て支援の活動をお手伝いするときに取得した幼児食や食育の資格に、食生活アドバイザー®を合わせることで専門性を高めることができた。
  • 受験勉強をした経験は、子どもが家庭学習や受験勉強をする際のサポートに生かせた。

食生活アドバイザー® 検定とは

食生活アドバイザー®になるには、食生活アドバイザー® 検定に合格しなくてはなりません。

受験資格

前述のとおり、年齢や職歴、学歴などの制限は一切ありません。

日程・会場・受験料

食生活アドバイザー® 検定は、7月と11月の年2回実施されています。

午前中に3級、午後に2級がおこなわれ、1日で2つの級の受験が可能です。試験時間は2級・3級ともに90分です。

2021年の第45回食生活アドバイザー® 検定は、全国14か所で実施されます。

受験料

3級は5,000円、2級は7,500円で、3級・2級のダブル受験の場合は12,500円です。

試験内容

試験内容は、3級は五肢択一・50問のマークシート形式、2級は六肢択一・42問のマークシート形式と13問の記述式です。

出題科目は2・3級共に共通で、6つの分野に分かれています。

  1. 栄養と健康
  2. 食文化と食習慣
  3. 食品学
  4. 衛生管理
  5. 食マーケット
  6. 社会生活

合格率

合格率は、食生活アドバイザー® 検定の公式サイトによると平均で3級が65%、2級が40%です(実施回によって多少違いはあります)。

目安となる問題が公式サイトに紹介されています。

2級

http://www.flanet.jp/juken/mogi2.html

3級

http://www.flanet.jp/juken/mogi3.html

食生活アドバイザー® 検定に合格するには

食生活アドバイザー® 検定には学歴などの受験資格がありませんので、独学でも合格することは可能です。

独学

2級と3級では出題科目は同一ですが、2級には記述問題が加わります。スローフードといえばイタリアが有名ですが、私が受験した際にはスローフードと答えさせる問題文に「イタリア」の説明がなくて、試験終了間際まで答えにたどりつけず、苦労しました。記述問題はこのように若干ひねった問題文もあるので、注意してください。

2級は選択問題の選択肢に「該当なし」が増えるので、あいまいな知識で消去法をつかって正解にたどりつくのは難しくなります。テキストで知識のインプット、問題集で問題演習をしっかりおこないましょう。

自炊を続けていくうちにきちんと学びたくなって、食生活アドバイザー®2級に合格した「男の料理 超初心者の挑戦!」さんが、選択問題の注意点を教えてくれています。

とにかく、問題をよく読むようにしましょう。
選択肢の文中に”正しいことと間違っていることが混在している”ことがよくあります。
前半部分は正しいことが書いてあるのに、後半部分は間違ったことが書いてあったりします。
これにひっかかることが多いのです。
ひっかからないように最高の状態で試験に臨めるようにしましょう。

https://cook.nerim.info/eating-habits-adviser.html

食生活アドバイザー® 検定の過去問題集や、独学を助けてくれる参考書や問題集については、公式サイトで紹介されています。

http://www.flanet.jp/shoseki/past.html

http://www.flanet.jp/shoseki/index.html

私が勉強した時は、テキストを読み込んで、過去問題集を解き、知らなかったことや間違えた問題を繰り返し学びました。テキストはこちらを使用しました。

私は独学で挑戦しましたが、分からないことが出てきても自分で解決しなくてはならなかったので苦労しました。スケジュール通りに勉強を進めるには強い意志が必要ですし、そもそも自分で立てたスケジュールが正しいのか心配になりました。

合格をサポートしてくれる講座

合格をサポートしてくれる講座には、対面講座通信講座があります。

対面講座は、食生活アドバイザー® 検定を主催するFLAネットワーク協会による講座が仙台、東京、名古屋、大阪、福岡で開催されます。内容は1日で完結するもので、費用は3級が12,000円、2級が18,000円です。

対面講座の詳細は、こちらでご覧いただけます。

http://www.flanet.jp/juken/kouza.html

通信講座は、ユーキャン、産業能率大学総合研究所、JMAM(日本能率協会)などで行われています。期間は2か月~4か月程度、費用は20,000円~40,000円程度です。

食生活アドバイザー® 検定の公式サイトで、通信講座が紹介されています。

http://www.flanet.jp/tusin/

(記事中に記載された金額は、2021年2月現在、いずれも税込みです)

まとめ 

新型コロナウィルス感染症の感染予防対策のために、会食の機会が激減したことは、飲食業界に大きなダメージを与えただけでなく、コミュニケーションの貴重な機会を失うことになりました。食生活は健康に生きるために必要なだけではなく、心豊かに自分らしく過ごすために大切なものです。

食生活全般のスペシャリストとして、あなたも食生活アドバイザー®を目指してみませんか。

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