国家資格・運行管理者とは|試験について解説します

自動車運送事業者は、トラック、バス、タクシーなどを安全に運行するために、一定の車両数に応じた運行管理者を配置することが義務となっています。

しかし、運行管理者の資格保持者はいつも不足しており、事務系の職種に関わらず、非常に就職しやすくなっています。

ここでは主に需要の増えている物流を担う貨物の運行管理者についてご紹介します。

運行管理者の業務は、ドライバーの休憩や睡眠施設等の保守管理、指導や監督、健康状態や安全な運行ができる計画の作成などが主なものです。

<前編>運行管理者とは↓

https://college.coeteco.jp/blog/archives/640/

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試験について

試験内容と合格基準

貨物の場合は以下の試験内容になります。

  1. 貨物自動車運送事業法 8問
  2. 道路運送車両法 4問
  3. 道路交通法 5問
  4. 労働基準法 6問
  5. その他運行管理者の業務上必要な知識・能力 7問

2021年度(令和3年度)より従来の筆記試験に代わり、各地のテストセンターでパソコンを使用して行うCBT試験で行われています。試験時間は90分で、合格基準は総得点が満点の60%(30問中18問)以上となっています。

また1~4の各科目ごとに正解は1問以上、5については2問以上正解していることが必要です。

合格率・難易度など

2021年度第2回試験の合格率は、貨物32.3%、旅客34.5%。
例年、合格率は30%前後で推移していますが、中には20%を切る年もあります。

一つの問題の中で複数の選択肢(正解など)を選ぶ問題があったり、数字の間違いを問う問題があるので注意が必要です。

しかし、実際に試験を受ける人は、自分であえて受験する人もいますが、中には会社から言われてきたというような気配の方もいるようで、合格率には影響があるかもしれません。

法律に関する問題で、なじみがないことから、ハードルは高いかもしれませんが、きちんと勉強して臨めば、ほかの国家試験に比べると、難易度は低いのではないでしょうか。

試験日と会場

試験は例年、8月(第1回)と3月(第2回)の年2回実施されています。

前述のように、試験方法は2021年度(令和3年度)からCBT試験のみとなっており、全国47都道府県にある試験会場から希望する場所と日時を選んで受験します。

申込方法・受験料など

申し込み方法はインターネット申請のみで、運行管理者試験センターのホームページから手続きを行います。

https://www.unkan.or.jp/exam/

受験料は以下のとおり。受験資格によって必要情報や必要書類が異なります。

  • 受験手数料 6,000円(非課税)
  • システム利用料 660円(税込)
  • 試験結果レポート 140円(税込)※希望者のみ

合格後は、発表⽇から3ヵ⽉以内に、最寄りの運輸⽀局に運⾏管理者資格者証の交付申請⼿続きを⾏う必要があります

学習方法は?

一般的な資格ではないので、通信講座等よりテキストを使った独学で仕事の合間に……という方が多いようです。在宅でも勉強することができる資格です。

独学の場合

試験を受けるまでの準備期間は独学で50時間から100時間と言われています。

公式サイトにも過去問が掲載されています。どんな問題が出題されているのか……お試しで確認してみてください。

https://www.unkan.or.jp/past.html

以下はアマゾンで高評価を得ている問題集です。

実際に運行管理者をしていらっしゃる青井さんの体験記は参考になりそうです。

ボリュームがあって解説がしっかりしている問題集を選ぶべきです。

http://fanblogs.jp/aoisoramame/archive/9/0

独学の場合は、参考書+問題集と言われている場合が多いのですが、青井さんの場合は解説がしっかりしている問題集を選ぶことによって、参考書は使わない方法を推薦されています。おすすめの参考書はブログの中で紹介されています。

働きながら資格の勉強をすることを考えると、問題集のみという方法も確かに有効と思われます。

通信教育・WEB講座を利用する

会社からの要請でスケジュールを決めて勉強することが必要な方や、独学でやったけど再受験になってしまった……等の場合は通信教育が安心です。

ユーキャン日通総合研究所など、多くのテキストとe-ラーニングのWEB講座などが設定されています。費用は1万5,000円から4万円程度。添削がついているものや講習会1回とテキストのみのものなど、教育体制がさまざまなので、確認が必要です。テキストの質もいろいろあるようなので、サンプルがあれば確認してみたほうが良いかもしれません。

まとめ

物流の需要は、どんどん高まっています。しかも、人手不足もあいまって、効率的に、しかも安全に輸送を行うことは急務となっています。

そのため運行管理者の役割は、「単に法律で決まっているから」を超えて、さらに重要になってくると思われます。

運行管理者は今後も「消滅しない仕事」の資格です。将来のために挑戦してみるのはいかがでしょうか。

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