日商簿記検定とは|試験の内容や難易度など

日商簿記は、日本商工会議所によって1954年から始まり、その長い歴史で社会的に高い信頼と評価を受けている資格です。また、2019年には3級を中心に現代に即した実践的な内容に変更され、さらに進化をとげています。

最近は、会計ソフトの利用で資格がなくてもパソコンで経理業務を行うことは可能ですが、将来経理関係でプロフェッショナルを目指すなら、会計についての理論は身に着けておくべきでしょう。

<前編>日商簿記とはどういう資格かはこちら

https://college.coeteco.jp/blog/archives/379/

↑では資格の内容や受験資格等を解説しています。

ここでは試験や学習方法について調べてみました。

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試験について

試験会場・日程・申し込みなど

日商簿記の検定試験には、ペーパー形式で後日合否発表を行う統一試験と、PCを用いて試験の施行から採点、合否判定までを行うネット試験があります。

2022年1月現在、ネット試験が行われているのは簿記2級・3級・初級、原価計算初級で、1級は統一試験のみとなっています。ネット試験は自宅ではなく、商工会議所から指定された試験会場で受験します。

申込受付日時、申込受付方法については、統一試験は各地商工会議所によって、ネット試験は各ネット試験会場によって異なりますので、希望する試験施行機関で確認してください。2級・3級についてはネット申し込みも可能となっています。

統一試験は2級・3級は年3回、1級は年2回、ネット試験は各試験会場が設定する任意の日に行われています。いずれも住所や勤務地に関わらずどこでも受験が可能です。

また、基本的な受験料は同じですが、地方によって手数料が異なります。

出題区分

統一試験とネット試験で出題区分は同じですが、年度によって内容が変更になる場合があります。

最近では、収益の計上方法などを具体的に定めた「収益認識に関する会計基準」が2021年4月から実務で本格適用されたことに伴い、2021年度から段階的に出題区分の見直しが行われています。

2022年度以降は、また新たな出題区分表が適用されますので、受験する前に公式サイトなどで正確な情報を確認しましょう。

https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/exam-list

試験の内容と時間

1級から3級の試験内容と時間は、統一試験、ネット試験とも以下となります。

合格基準は100点満点で70点以上。1級は1科目ごとの得点が40%以上、2級は合計で70%以上です。

試験方法は、ネット試験は一部選択式もありますが、統一試験はマークシート方式ではありません。基本的なことですが、漢字や数字等もしっかり書くことを心掛けましょう。

試験科目試験時間
商業簿記 会計簿記
工業簿記 原価計算
90分
90分
商業簿記 工業簿記90分
商業簿記60分

簿記初級・原価計算初級はネット受験のみで40分、合格基準は同じく100点満点で70点以上です。いずれも、簿記、原価計算の基礎知識を問う内容となっています。

学習方法について

独学での学習は可能?

簿記3級は日常的な生活からもイメージしやすい内容が多くあり、頭に入りやすいということで、簿記に初めてチャレンジする人でも、独学でも取得できる可能性の高い資格です。

2級になると、なじみのない「工業簿記」という内容が大きな部分を占めてくるために挫折しがちなようです。

簿記について知識がない人での試験までの準備期間は、3級で1~3カ月、100~120時間程度、2級で2~6カ月、150~250時間と言われています。

幅がありますが、1日の学習時間と事前の知識等によって、期間は違ってきます。

こちらはテキストと問題集が一緒になっています。イラストも多く、分かりやすいと評判です。

2級になりますと、商業簿記と工業簿記があり、それぞれに分かれているので、注意して購入しましょう。

また、前述のように2021年度からは主に1級、2級で「収益認識に関する会計基準」を踏まえた出題がなされるため、最新版の参考書や問題集で学ぶことが重要です。

いずれにしろ、過去問の学習は確実に必要ですので、いろいろな本を使うのではなく、これと決めた参考書と問題集の復習を繰り返し行うのは資格試験の独学の王道ですね。

歴史のある資格なので、ネットで探しても無料・有料の多くの学習教材を発見することができます。動画のコンテンツ、アプリ等も豊富です。

アヤコさんは簿記のイラスト講座を書いてくださっています!

通信教育・通学講座

独学では自信がない・・という場合には、通信教育や通学講座がおすすめです。

通信教育の方が通学より授業料は低め。社会人の場合は、教育訓練給付金制度が利用できるかどうか確認しましょう。

定番の資格ですので、クレアール、フォーサイト、TAC、大原、ユーキャン、ヒューマンアカデミー等々たくさんあって悩みます。資料請求してしっかり比較してみるとよいかと思われます。

ハロートレーニング・商工会議所など

ハローワークで受けられる求職者支援訓練の中にも簿記のコースがあります。授業料無料でテキスト代のみで受講することができますので、要件にあてはまる方は相談してみてはいかがでしょう。

また、各地の商工会議所で講座やPC教室が開催されている場合もあります。その地域によって異なりますので、もし、通学等が可能なエリアなら調べてみてください。

まとめ

どんな社会になっても、経済活動はなくなることはありません。

会社に就職しても、あるいは起業して独立を目指すにしても、簿記や会計の知識をもって臨むことは、人生の成功の大きなカギとなります。

在宅時間も増えている今、簿記の資格をスキルとして身につけてみませんか。

https://college.coeteco.jp/blog/archives/57/

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