
海外でブームを引き起こしている片づけコンサルタントの「こんまり」こと、近藤麻理恵さんや、必要最低限の物しか持たないミニマリストの出現、断捨離の流行など、近年世間では片づけや整理整頓への関心が高まっています。
人気ドラマの『私の家政夫ナギサさん』に多くの共感の声が寄せられていることからも、家事の中でも片付けは大きな問題であることが分かります。
整理収納アドバイザーは、物や部屋が片付かないという悩みの原因から考えていきます。資格を取ることによって、整理収納の知識が身に付くのはもちろん、片付かない……という問題を根本から解決し、快適な空間を作り出していけるのです。
この記事では、整理収納アドバイザーの資格、概要、難易度等を紹介していきます。
<前編>資格の概要や難易度、合格率はこちらからチェック!

試験について
整理収納アドバイザーの3級・2級・準1級は認定講座を受講することで、資格を取得することができます。講座の最後に○×式の確認テストがありますが、テキストやノートの参照が可能です。
ここでは1級のみに課される学科試験と実技試験について説明します。
1級1次試験
マークシート方式の筆記試験もしくはコンピューターを利用したCBT受験で、試験時間は90分。
出題問題数は100問。
問題は1級テキストと2級テキストから出題され、引っ掛け問題が多いようです。試験時間に対して問題数が多いため、短い時間で次々に問題を解くことが重要です。
1級2次試験
プレゼンテーション形式の実技試験もしくは動画提出試験で、持ち時間は受験方法を問わず1人20分となっています。
プレゼンのテーマは決まっていて、ハウスキーピング協会の研究発表制作の手引きで詳細を知ることができます。
1.【提案編】
あなたが今後第三者(ご自身と家族以外)に対して、整理収納においてどのような「提案」をしていくか考えてください。提案の方法を選択し、その方法に合った提案を制作してください。
2.【実作業編】
あなたが実際に行った(自身以外、家族可)整理・収納の体験を通して、その目的と効果を述べてください。どのような目的で改善を行い、どのように理論を使いどのような効果があったかを具体的にしてください。
http://housekeeping.or.jp/wp/wp-content/uploads/tebiki2015.10.pdf
この2つのテーマから選択し、身に付けた整理収納理論を活用した研究を行い、A4サイズ5枚の資料を作成します。当日は作成した資料に基づいた整理収納の研究成果をプレゼンします。
日程・会場
1次試験は全国主要都市の会場と全国のテストセンター、2次試験は全国の主要都市の会場、Zoomを利用したオンライン、YouTubeの動画審査で実施されています。会場受験の場合は地域によって日程は異なるため、サイトで確認しましょう。

申し込み方法・受験料
受講・受験の申し込みはオンラインのみで、申し込みのためにアカウントの取得が必要です。
受講料・受験料は級、受講方法、試験方法によって異なります。
3級 | 9,900円 8,000円 (会場・オンライン) (N-Academy通信講座) | |
2級 | 24,700円 (会場・オンライン) 14,850円 23,100円 (WEB・テキストなし) (テキスト所持の場合) | |
準1級 | 36,300円 (会場・オンライン) | |
1級1次 | 11,000円 17,600円 (会場) (テストセンター) | |
1級2次 | 13,200円 18,700円 19,800円 (会場) (オンライン) (動画提出) |
特に受験料は試験方式によってかなり差があるため、利便性も考慮しつつ、事前にどの方式で受験するか検討が必要です。
難易度
1級の合格率は1次試験が70~80%、2次試験が80~90%ほどで、それほど難易度は高くありません。
なお、3級・2級・準1級は講座を修了すれば取得できるため、合格率はほぼ100%となっています。
学習方法について
整理収納アドバイザーは人気の資格のため、ブログやツイッターで勉強方法を公開している人も少なくありません。まずは体験談を探して、自分に合った学習法を選ぶといいかもしれません。
独学
整理収納アドバイザー2級の公式テキストは市販されています。2級認定講座を受講すると入手できますが、事前に一度読んでおきたいですね。
1級1次試験対策は、準1級認定講座で配布されるテキストと、上で紹介した2級テキストをしっかり勉強すれば大丈夫!といった声がネット上では多数見受けられました。
でも、それだけでは不安……実践もしたい!という方は、ハウスキーピング協会が提供する有料の公式オンライン学習サイトがおすすめです。

実技試験の1級2次試験の対策は、公式のテキスト等は特にないため、ネットに投稿された様々な体験談を参考にするといいでしょう。実際の試験で使用した資料のフォーマットや抑えるべきポイント等、たくさんの先輩たちが本番役立つ情報を公開しています。
こちらのぴょりさんのブログでは、2次試験のプレゼン資料や実際の試験の具体的な流れを知ることができます。

こちらのみーさんは動画試験で2次試験に挑んだようです。自身の体験をもとに動画受験のメリット、デメリットについて語っています。

通信教育
独学だと自信がない……という方には通信教育がおすすめです。ユーキャンの整理収納アドバイザー講座では、整理収納の基礎の2級と1級の受験資格でもある準1級を取得することができます。
数年前にはタレントのDAIGOさんがCMの企画で、この資格を取得していましたね!
通信教育のため人により差はありますが、概ね4ヶ月程度で準1級まで取得できるようです。
費用は49,000円と認定講座よりも少しお得です。

まとめ
整理収納アドバイザーの資格取得は少し費用が掛かるものの、実生活で役立つ整理整頓・収納術を身に付けることができ、工夫次第で資格を仕事に繋げることもできます。
また、外出自粛要請の影響で在宅時間が増加している中、普段できないような大掃除に精を出している方も多いかと思われます。
快適なおうち時間を過ごすために収納について勉強したい!片付けのストレスを減らしたい!資格を取って家事のスキルをお仕事にしてみたい!という方は取得を検討してみてはいかがでしょうか。