精油の良い香りに癒されながら健康維持にも役立てたいと、アロマを学ぶ人は年々増えています。ラベンダーやオレンジなどの精油を染み込ませたコットンを寝室においたり、ティーツリーやユーカリなどでトイレの消臭スプレーを作ったり、アロマを利用すると生活が豊かになりますね。
ただ、精油は好きな香りを好きなように使うのではなく、ある程度知識を持って使用した方が良いでしょう。ローズなど妊婦が避けるべき精油など使用に制限があるものもあり、アロマを正しく使うための講座や検定、資格も認知度が上がってきました。実は芸能人でも、剛力彩芽さんやソニンさん、安めぐみさんなどアロマテラピー検定1級を取得される方は多いのです。
なぜアロマを学ぶと良いのか、メリットや資格認定団体、アロマ関連の検定として有名なアロマテラピー検定についてまとめてみました。
アロマを学ぶメリット
仕事につながるチャンス
アロマの資格を持つと、仕事につながるなど可能性が広がります。アロマの知識に加えてマッサージやトリートメントを学び、仕事をされる方も多くいらっしゃいます。リラクゼーションのサロンに勤める、自宅で開業するなど、アロマを学ぶことが就職や転職に役立つスキル習得の足がかりになるでしょう。
整体やエステなどもともと施術を仕事にしている人も、顧客満足度アップやスキルの向上を目的にアロマを学ぶ人は増えています。
医療や介護の現場でも
アロマが与える心身への影響を期待して、医療や介護の現場でアロマを活用するケースもあります。看護師や介護士がアロマを用いたマッサージを行ったり、薬剤師がアロマの相談に乗ったり、医療や介護の仕事のスキルアップとしてアロマを学ぶ人が多いのです。
またマッサージやトリートメントをしなくても、部屋でアロマを利用すると同じ空間にいる人は一緒に香りを感じることができます。病院や施設だけでなく、自宅で看病や介護する側・される側双方がリラックスしたりリフレッシュしたりする環境を整えられるのもメリットですね。
日常にアロマを活用できる
アロマについて学んだことが普段の生活の中ですぐに実践できるのは、大きなメリットです。良い香りに包まれながら日常を豊かに、自分や家族の健康維持に役立てられます。
例えば、アロマテラピーインストラクターのTAKESHIさんは、簡単にできるアロマの活用例をツイートされています。
LOVESAROMAさんも、資格を取って終わりにならないのが、アロマテラピーの良いところだとおっしゃっています。生活に落とし込み、楽しみながら続けていけると良いでしょう。
アロマの資格認定団体には何があるの?
日本におけるアロマの資格認定団体は数多くありますが、有名なところを3つご紹介します。アロマに関する資格は全て民間資格です。
日本アロマ環境協会(AEAJ)
AEAJは、アロマ関連の団体の中で唯一の公益法人(内閣府が公益認定)で、会員数は53,000名以上と日本で最大の協会です。さまざまなアロマ関連の資格の認定、人材育成をおこなっており、中でもアロマテラピー検定は資格認定へ向けて基礎的な知識を学ぶ、日本で最も知名度の高い検定です。
日本アロマコーディネーター協会(JAA)
JAAはアロマを通じた社会貢献を目指した協会で、会員数は20,000名以上です。チャイルドケア、介護アロマ、膝ケアなどの資格や、アーユルヴェーダやセラピストマナー検定などオリジナリティが高く、多彩な学びができるのが特徴です。
ナード・アロマテラピー協会(NARD JAPAN)
NARDは他の協会と比べると規模は大きくありませんが、アロマを医療に用いることを重要視したフランス式のアロマ(メディカルアロマ)を学べるのが特徴です。精油の成分を科学的に深く学びたい方に人気があります。
https://www.nardjapan.gr.jp/info
AEAJ認定 アロマテラピー検定とは
アロマ関連の検定や資格はたくさんありますが、中でも一番有名で受験者数の多いアロマテラピー検定について詳しく解説していきます。
検定試験概要
アロマテラピー検定は1級と2級があり、1級の方が学ぶ精油の種類が多く、問題数も増えます。2級合格しないと1級に進めないわけではなくて、1級と2級併願も可能ですし、1級受験だけでも良いのです。アロマテラピーアドバイザーの資格認定には1級合格が必須ですが、2級は必ずしも取得する必要はありません。
検定は受験資格がなく誰でも受験でき、試験時間は、2級が筆記試験30分・香りテスト5分で、1級は筆記試験35分・香りテスト5分、費用は1級2級共に6,600円(税込)です。
試験は今まで会場受験でしたが、2020年11月の試験は新型コロナウイルスの影響もありインターネット試験になりました。
難易度
アロマテラピー検定の難易度は高くなく、合格率は1級も2級も90%ほどです。しっかり勉強すれば確実に合格できるでしょう。
1級合格したらアロマテラピーアドバイザーに
1級合格後にアロマテラピーアドバイザー認定講習会を受講し、AEAJの会員になるとアロマテラピーアドバイザーの称号が得られます。認定講習会の受講費用は、AEAJ直接開催で5,236円(税込)、認定スクールでもほぼ同じくらいです。AEAJ初年度の年会費は10,000円(不課税、2年目以降は12,000円)です。
アロマテラピー検定に向けて独学で学ぶ方法
テキストと精油セットがあれば学べる
アロマテラピー検定の公式テキストと精油キットがあれば誰でも独学でも学べ、講座を受講するよりも費用を抑えられます。
公式テキストと問題集はこちらです。
精油キットは、生活の木オンラインショップや楽天市場、Amazonなどで購入できます。
https://onlineshop.treeoflife.co.jp/ec/Facet?category_0=11090101000
精油キットを購入する際の注意点として、エッセンシャルオイル入門セット・アロマテラピー検定2級対応と1級対応がありますが、1級受験対応のセットにはAセットとBセットがあります。
2級を受験される方は、2級対応を購入すれば香りの試験に対応できますが、1級を受験される方は2級対応のセットと、1級対応のAセットが必要です。Bセットは、テキストに説明は載っていますが香りの試験には出題されないので、必ず必要ではありません。購入時はよく考えて購入してください。
独学で学んだ方の声
「しゅふのわ.com」管理人のえりさんは、ご自身が使っていた参考書を紹介してくれています。
テキスト&問題集は、成美堂出版の「1回で受かる!アロマテラピー検定1級・2級テキスト&問題集」を使用しました。
独学&2週間で、アロマテラピー検定1級に合格した勉強法。実際に受けてみた感想も!
試験会場でも、このテキストで勉強している方を多く見かけました
テキストは、挿絵や図が入っているので、初心者の私でもカンタンに読み進めることができました。
問題集の量もかなり多いので、これ1冊あれば、合格ラインに達することができると思います
また、saioさんは香りで苦戦されたようですが、コツコツ覚えるしかないようです。
ゆう『なんとかなる!!』は深い さんのように、楽しみながら覚えると良いですね。
認定スクールで学ぶ方法
AEAJには認定のスクールがあり、そこでアロマテラピー検定対策の講座を受講することができます。費用は概ね20,000〜50,000円、学習の目安として10〜20時間の講座を2〜7回受講が多いようです。
認定スクールでは、試験対策だけではなく日常で使えるアロマの活用方法をスクール独自に教えてくれるところが多く、実践を学べるのが特徴です。
AEAJの公式サイトから認定スクールを検索できます。
https://www.aromakankyo.or.jp/licences/school/
通信講座で学ぶ方法
通信講座でも、アロマテラピー検定の対策と日常生活で使えるアロマの活用方法を学べます。
生涯学習のユーキャンでは、アロマテラピー検定対応の講座があります。テキストや精油キット、その他アロマクラフトを作る材料や道具などが付いていて、費用は55,000円です。学習の目安は3ヶ月です。
資格のキャリカレでは、AEAJ認定のアロマテラピー検定と日本能力開発推進協会(JADP)認定アロマトリートメントアドバイザー®のW資格取得を目指した講座があります。教材セットの中には、ユーキャン同様テキストと精油キット、アロマコスメ作りに使える材料や道具などが揃っています。費用は、ネットからの申し込みで税別46,000円、学習期間の目安は3ヶ月です。
アロマテラピーアドバイザーから始めるスキルアップ
アロマテラピーアドバイザーはAEAJ認定資格の中で最初に取得し、その後目的やレベルを選んでスキルアップしていけるような認定制度になっています。以下の資格は全てアロマテラピーアドバイザー取得後に認定スクールで講座を履修(またはさらに試験合格)で得られる資格です。
・アロマテラピーインストラクター
・アロマセラピスト
・アロマブレンドデザイナー
・アロマハンドセラピスト
上位資格を取得して、アロマテラピー関連の仕事をされる方も多くいます。
まとめ
アロマについての学びは、知識として知っているだけではなく日常で活用し、実践していくことで暮らしに定着していきます。学びを始める際は、どうしたら活用できるようになるかを考えながら進めていくと良いでしょう。
アロマを学んで、生活に彩りと仕事のスキルアップへの可能性を広げてみてはいかがでしょうか。