近年のDX化に伴い、社会人のキャリア観や働き方が多様化し、「働きながら学ぶこと」が一般化しています。社会人の学ぶ場として、大学では地域社会や産業界と連携し、多彩な社会人向けプログラムを開催するようになりました。
金沢工業大学では、東京・虎ノ門と石川県・野々市市の2拠点で社会人向けのKITリカレント教育を提供しています。他大学にはない金沢工業大学ならではの取り組みとして、東京・虎ノ門にて社会人向け大学院の創設、石川では社会人が学生と一緒に学ぶ社会人共学者制度等、積極的に社会人(個人・法人)向けのリカレント教育プログラムを開催しています。
今回は、金沢工業大学 大学事務局 共創教育推進室 室長 西川 紀子氏とKIT虎ノ門大学院 虎ノ門事務室 副主幹三宅 大行氏に、金沢と東京でのリカレント教育の展開と、学んだ社会人学生の卒業後の感想や活躍の状況について詳しく伺ってきました。
東京・金沢それぞれの利点を活かしたリカレント教育
金沢工業大学は、リカレント教育の拠点が前述の通り東京と石川県の2拠点あり、もともと石川県にキャンパスのある大学が自学でのリカレント教育を行うよりも先に、東京で社会人向け大学院を開設した珍しいケースです。
虎ノ門では、好立地を利用して多くのビジネスパーソンに向けて教育プログラムを開催し、金沢では大学の学部生と社会人の共創教育と、それぞれの利点を活かしたリカレント教育を展開しています。
「虎ノ門にある大学院は、正式名称が金沢工業大学大学院で、通称KIT虎ノ門大学院と言います。金沢工業大学(KIT)のフラグシップ拠点として、2004年に創設され20周年を迎えました。基本的には1年で修了できる完全社会人(個人)向けの教育プログラムを展開しています。
KIT虎ノ門大学院は、金沢工業大学が学部で培ってきた教育付加価値・教育力の高さを背景に、高い専門性と実践力を多くの社会人に提供しております」(三宅氏)
「石川県の金沢工業大学では、この虎ノ門大学院創設の後に社会人向けリカレント教育が始まりました。
これは現学長である大澤敏(おおさわさとし)学長が掲げる”世代・分野・文化を超えた共創教育”という理念のもと、虎ノ門は社会人のみのプログラムですが石川県では学部生と社会人が一緒に学び合い、その中から共創的に付加価値のある効果が得られるような法人向けのリカレント教育を行っております」(西川氏)
個人向けプログラム【KIT虎ノ門大学院】について
KIT虎ノ門大学院で学べること
KIT虎ノ門大学院では、第一線で活躍する講師陣がMBA、知的財産、メディア&エンターテイメント、ビジネス法務、AI等に関する実践的なカリキュラムを提供しています。
知的創造システム専攻とビジネスアーキテクト専攻を統合・改組し、2016年度からイノベーションマネジメント研究科がリニューアルスタートしました。
「KIT虎ノ門大学院では、学位としてMBA(修士/経営管理)とMIPM(修士/知的財産マネジメント)を授与するプログラムを行っております。
修学内容と学位の基本的な考え方は以下の通りです。
また、学位授与と修了要件は以下のようになっております」(三宅氏)
1科目からでも学べる科目等履修生制度
「1年間を通しての参加が難しい、興味のある科目からまずは学び始めたいという方のためには、1科目からでも学べる科目等履修生制度もあります。年間最大12科目まで選択して学ぶことが可能です。
費用は1科目70,000円です。
科目等履修生制度に関する説明会・グループ相談会もございますので、ご興味のある方はぜひご参加いただけたらと思います」(三宅氏)
科目等履修生制度について、詳しくはこちらを参照ください。
https://www.kanazawa-it.ac.jp/tokyo/toranomon/tanka.html
2024年4月10日(水)19:00〜21:00 科目等履修生制度の説明会&グループ相談会が開催されます。詳しくはこちら↓
https://www.kanazawa-it.ac.jp/tokyo/im/seminar/1217202_2818.html
KIT虎ノ門大学院の特徴
「KIT虎ノ門大学院の大きな特徴として、1つは通常の大学院は2年間のプログラムで学位取得となりますが、1年で学位の取得が可能(在学期間は最大3年)なこと、もう1つは少人数制教育です。
この少人数制教育は、クラスの規模が多くても20名、専門科目によっては3〜5名程度と、密な雰囲気で授業を展開しております。
本大学院で学んでいる学生の平均年齢は42歳前後で、MBA取得に向けて学ぶビジネススクールに比べると平均年齢は高いと思われます。また、コロナ禍以降は女性の学生が増え、2022年、2023年度は男女比がほぼ半々になりました。
参加されている業種では、製造・メーカー系の方に多くご参加いただいていますが、コンサルティング・マーケティング業界や教育業界をはじめ、多種多様な業種の方にもご参加いただいております。
また、他のMBA取得のためのスクールや工業系の大学院では珍しい知的財産(知財)に関する科目を取り揃えているのも特徴の1つです。知財に関する知識は文系の科目と思われがちですが、技術的な知識と法律の知識も必要ですので、文系と理系の両方の分野になります。
加えてメディア&エンターテイメントの科目も年間8科目展開しておりますので、テレビ業界やスポーツ業界・音楽業界の方にもご活用いただいています。
さらに、所定の単位を修得することで、知的財産に関する2つの国家試験『弁理士試験』『知的財産管理技能検定』の一部免除を受けることができます。これを目的に本学で知財のカリキュラムを受講される方もいらっしゃいます」(三宅氏)
外部の人へ向けた最新のトピックを講師を招いて発信
また、KIT虎ノ門大学院では、外部の方向けにKITプロフェッショナルミーティングを定期的に開催しています。
「KITプロフェッショナルミーティングでは、社会人の方が興味をひかれる先端的なテーマや、話題に関して著名な方を講師に招いてセミナーを開催しております。
最近では、2024年2月3日に『コンセプトの教科書』という書籍を執筆された方を講師に招いて特別セミナーを開催しましたが、対面参加とオンラインのハイブリット形式で約200名のビジネスパーソンにご参加いただきました。
こうしたイベントでKIT虎ノ門大学院の存在を知っていただき、学びはじめのきっかけになることもあります」(三宅氏)
受講形式、費用等社会人でも学びやすい環境を
さらに、KIT虎ノ門大学院では、社会人が学びやすい環境を整えています。
「授業形態は、虎ノ門キャンパスでの対面形式が中心ですが、コロナ禍以降はオンライン形式にも対応しています。対面授業への参加は必須ではなく、対面とオンラインを柔軟に組み合わせることで、遠方からの受講も可能です。
キャンパスでのイベントや講座に参加していただくことが必要な場合もありますが、最近では九州や大阪、石川県からご参加いただいたり、海外駐在中の方でもMBAプログラムを卒業した方もいらっしゃいました。
また、費用に関してはイノベーションマネージメント専攻は文部科学省の『職業実践力育成プログラム(BP)』に認定され、厚生労働省の『専門実践教育訓練講座』の指定を受けております。
これにより、大学院の年間の受講費用は230万円ですが、最大56万円の『専門実践教育訓練給付金』の支給を受けることが可能です」(三宅氏)
KIT虎ノ門大学院の修学・受講に関してはこちら↓
https://www.kanazawa-it.ac.jp/tokyo/toranomon/jukourule.html
専門実践教育訓練給付金についてはこちらを参照ください。
https://www.kanazawa-it.ac.jp/tokyo/toranomon/benefit.html
KIT修了生たちの輝かしい成果
修了生アンケートからわかる高い満足度
KIT虎ノ門大学院では、修了生にアンケートを実施。満足度や卒業後のキャリアや年収への影響を継続的に調査しているそうです。
「修了生へのアンケート結果から、社会人の学び直しの教育機関として有益かどうかの質問に対しては、ほぼ100%の方に有益であるとお答えいただいております。
また、学び直しを考えている方にKITを紹介したいかという質問に対しては、95%の方が紹介したいという回答でした。高い満足度を得られておりますが、修了生たちの声を聞きながらブラッシュアップしています」(三宅氏)
キャリアや年収にどのように影響しているか
「修了生のキャリアや年収にどのように影響しているのかも、アンケート調査をしています。結果は以下の通りです。
修了生の中には、所属していた会社から独立して経営者として活躍されている方や、転職を経てキャリアアップされている方、知財関連ですと弁理士試験に合格されて同級生と一緒に特許事務所を立ち上げた方もいらっしゃいます」(三宅氏)
社会人学生の声を集めたYouTubeチャンネルを開設
KIT虎ノ門大学院では、YouTubeチャンネルを開設し、大学院の特色や学生たちの声、有益な情報等を発信しているそうです。
「KIT虎ノ門大学院ではYouTubeでの発信も行っており、過去の修了生の生の声や知的財産関連等の有益な情報を発信しております。
例えばMBAを取得してGAFAMに転職された方など、修了生の方々がどのようにキャリアアップされているか、実際の雰囲気等がわかると思います。ぜひ一度ご覧いただけたらと思います」(三宅氏)
虎ノ門大学院ちゃんねるはこちら↓
https://www.youtube.com/@kit-toranomon
金沢工業大学リカレント教育の法人向けプログラム
企業の課題を解決するためのリカレントプログラム
金沢工業大学では、法人向けとして企業からの推薦により受講生を受け入れている以下のプログラムがあります。
- 情報技術教育
- 組織活性化と倫理
- 社会人共学者
- 金属熱処理基礎教育(2024年度は開催予定なし)
- 組織活性化に向けたDXリスキル教育プログラム
金沢工業大学が開催しているリカレント教育のうち、2022年度の文部科学省「DX等成長分野を中心とした就職・転職支援のためのリカレント教育推進事業」の採択を受けて金沢で開講し、2023年に2年目を迎えた「組織活性化に向けたDXリスキル教育プログラム」を2023年12月に取材させていただきました。
このプログラムは、DXに関するスキルを学び地域企業の活性化を図ることを目的として開催されています。その取材をさせていただいた記事はこちら↓
https://college.coeteco.jp/blog/archives/17543/
「提供しているプログラムの中で、情報技術教育と組織活性化と倫理は、科目等履修です。1科目あたり100分授業×7回の学部授業に社会人の方もご参加いただける仕組みになっていて、学生と一緒に議論やグループ活動を行いながら学んでいただきます。
情報技術教育は、昨年取材していただいたDXリスキル教育プログラムをもう1段階専門的に学ぶカリキュラムです。
情報技術教育や組織活性化と倫理にご参加いただいている方は、企業内の職務の階層としては若手社員から管理職まで、20代から50代の幅広い層の方にご参加いただいております」(西川氏)
情報技術教育で学べること
情報技術教育では、
①AIとビッグデータ
②IoTとロボティクス
③ICTと情報セキュリティ
上記の3つのコースに分かれています。それぞれ入門・基礎・応用の3ステップで学ぶカリキュラムになっており、以下のようなことが学べます。
①②③のそれぞれのコースで、AI基礎のみ、AIプログラミング入門のみ等単一の科目で学ぶことも可能ですが、各コース内の全ての科目(6単位)を修得することで履修証明プログラムとして履修証明書が発行されます。(単一科目として履修する場合は、1期間あたり1人2科目まで)
「①AIとビッグデータに関しては、AIの入門、基礎から知識レベルを少し掘り下げた応用までを学べます。
②IoTとロボティクスは、IoT(Internet of Things:あらゆるモノをインターネットに繋いで活用する取り組みの総称)についてマイコンに関するセンサーやIoTの基礎から制御系を学ぶロボティクス基礎、IoT応用等を段階を踏んで学んでいきます。
インターネットを活用する上ではセキュリティに関する知識も必要となりますので、③ICT(Information and Communication Technology:通信技術を活用したコミュニケーション)と情報セキュリティのコースでは情報ネットワークの基礎やネットワークセキュリティについて学ぶようなカリキュラムになっています」(西川氏)
夏期集中講義と春期集中講義があり、夏期または春期の1期間で受講するか夏期・春期あわせて2期間で学習する方法があります。
令和5年度 春期集中講義(3コース、14科目)の募集は終了していますが、受講費用は検定料10,000円(1名分)、単一科目で受講費24,000円、履修証明プログラムでは144,000円です。以下のページを参照ください。(令和6年度の開講情報は、6月頃に公開される予定)
https://www.kanazawa-it.ac.jp/kit-ite/bosyu.html
組織活性化と倫理で学べること
「組織活性化と倫理では、工業系のリカレント教育では珍しい『ポジティブ心理学』について学びます。
企業でのモノづくりは一人ではできません。チーム・組織でモノづくりをしていく中で、チーム活動・組織活動をより良くできるか、ウェルビーイングやポジティブ心理学を用いた組織活性化に必要なリーダーシップの在り方やポジティブアプローチの方法などを学びます。
このプログラムには多くの業種の方にご参加いただき、スムーズなチーム活動を行うための方法を、体験しながら学んでいただくようになっています。
『DXリスキル教育プログラム』の中でもポジティブ心理学を学びますが、この組織活性化と倫理のカリキュラムの一部を学ぶカリキュラムなっています」(西川氏)
情報技術教育と同様に、令和5年度 春期集中講義の募集は終わっていますが、受講費用は検定料10,000円(1名分)、受講費24,000円です。以下のページを参照ください。(令和6年度の開講情報は、6月頃に公開される予定)
https://www.kanazawa-it.ac.jp/rec/liberalarts/index.html
学生と一緒に学ぶ社会人共学者
「社会人共学者は、学生と社会人が一緒に学び、学生の成長と社会人の知識やスキルを高める本学オリジナルの制度です。
学部の学生は、18歳〜22歳の若い世代ですので社会経験が少なく、グループディスカッションをしても、実例が乏しく内容が薄くなってしまいます。そこで、社会人の方に参加していただくことでリアリティのある事例を紹介していただいたり、一緒にディスカッションしたりすることで、学生の視野が広がるのです。
一方で、社会人の方にとっても、若い世代と一緒に学ぶことで新しい考え方を取り入れるきっかけになったり、大学で最新の知識やスキルを学んだりすることができ、学生にとっても社会人の方にとっても双方にメリットが大きい制度です。
社会人共学者に求める役割としては、科目の性質に合わせた専門科目と社会・企業との関連性の紹介(実際に社会ではどのようなことが行われているかの実例紹介)やグループ討議への参加、社会人の意欲的な学習姿勢による授業の活性化等があります。
社会人によるプレゼンや講話を行っていただく授業もあり、リアルな社会や企業の情報で、学生にとっては今学んでいる技術や知識が将来どう生かされるかを幅広く学ぶことができます。
また社会人共学者にとっては、自社の課題等の解決策のヒントを得ることも可能です。
社会人に授業を運営していただく立場を担っていただくため、社会人共学者は授業への参加費が無料になっています。
複数科目の参加も可能(12科目まで)ですが、講義を担当する先生から『全15回のうち第6〜7回目のグループ討議の授業にご参加ください』や『全15回の全てに可能ならご参加ください』等の指定がある場合もございます。先生と参加のタイミングを相談しながら調整も可能です。
日中の授業にご参加いただくような形式になっているので、科目等履修生のプログラムに比べると年齢層は年配の方が多いような傾向にありますが、幅広い年齢の方にご参加いただいております」(西川氏)
社会人共学者の申し込みについては以下を参照ください。
https://www.kanazawa-it.ac.jp/cocreator/request.html
新しい知識を更新しながら、より「社会実装」に向けた教育を
今後、金沢工業大学のリカレント教育がどのように発展していくのか、展望をお二人にお伺いしました。
「金沢のリカレント教育の方では、これまでも学部学生と社会人の共創教育に取り組んできましたが、今後も引き続き継続していく予定です。
現在本学では、学長がアカデミックな研究成果を社会で活用する『社会実装』に向けた教育を目指しておりますが、これも今後発展させていきたいと考えております。そこには、学部学生や大学院生に関しても、単に学ぶだけではなく社会に実装できるアイデアを出していけるような人材になってほしい、という思いがあります。
また、これまで情報技術やポジティブ心理学などのプログラムを提供してきましたが、参加企業の業種は多岐に渡り、参加された方の経歴や背景も様々です。その中で企業が抱える課題を全て基礎的なプログラムで解決するには難しいため、本学では企業ごとの個別対応を含めたリカレント教育の提供を考えています」(西川氏)
「KIT虎ノ門大学院では、例えばAIに関する授業や、知財ではIPランドスケープやコンテンツマネジメントなど、常に最新の科目を取り入れ、内容を更新しながら変化に対応し続け、次は30年目を迎えられると良いですね。
現在、虎ノ門キャンパスの周りではステーションタワーの建設や虎ノ門ヒルズ等の再開発が進み、キャンパス周辺で働く方が増えています。
こうしたビジネスパーソンの方々が仕事で行き詰まったり、職位が上がって新しい知識やスキルを求められたり、何か困った時には大学院で学ぶことが選択肢に入るようにしていきたいと考えています。さらなる活躍とスキルを身に着けていただくために、今後も情報発信を継続していきます」(三宅氏)
大学や大学院で学ぶことが当たり前の世の中に
最後に、これから学び直したい、スキルアップや転職などを目指したいと考えている読者の方にメッセージをいただきました。
「働いている方にとって、大学院で学ぶことはかなりハードルが高いことだと思いますが、1科目から学べる科目等履修生であれば、時間も短期間で費用もそれほどかかりません。
まずは、ご自分が興味を持つ分野の科目から1つ学ぶことで、大学院の雰囲気を体感していただけると思います。決して、大学院は特別な人だけのものではないとおわかりいただけるのではないでしょうか。
ともに高い志を持つ社会人とのつながりもでき、第一線で活躍する実務家教員に質問もできますので、ぜひご活用いただけたらと考えております。ご出願をお待ちしております(笑)」(三宅氏)
「大学で学ぶという体験は、ビジネススクールで学ぶのとは違う魅力があるのではないでしょうか。基礎から応用まで、ビジネスで使える様々な発展性のある知識が学べますし、異業種交流を含めて多くの交流が生まれます。ぜひ”大学で学ぶ”ことをご選択いただけたらと思っております。
大学で学びながら、スキルアップ・ステップアップしていきましょう!」(西川氏)
まとめ
社会人のリカレント教育の重要性が浸透し、多くの企業や大学、ビジネススクールなどで多様なプログラムが展開されており、どのプログラムを選べば良いのか迷う方も多いのではないでしょうか。
金沢工業大学では、東京と北陸の2拠点でそれぞれの立地や「共創教育」の特色を生かしたプログラムを展開しており、キャリアアップを図りたい方にも企業内で課題解決したい方にも魅力的な内容となっています。
学び直しに興味がある方は、まずは1科目から履修できるプログラムや、無料で参加できる社会人共学者制度で、気軽に一歩を踏み出してはいかがでしょうか。