登録販売者の資格とは|試験の概要と対策など

2009年の改正薬事法により登録販売者の資格が新設されました。

これにより、薬局以外のコンビニやインターネットでも登録販売者がいれば医薬品販売は可能となり、セルフメディケーションの流れもあって、私たちにとって家庭用の医薬品は以前より身近なものとなっています。

また、2015年度より登録販売者の資格は、実務経験や薬学部卒業等の学歴など受験資格の規定がなくなり、どなたでも受験できるようになりました。そのため、社会人になってからでもとれる医療系の公的資格として、非常に注目されています。

<前編>登録販売者についての説明はこちら↓

https://college.coeteco.jp/blog/archives/760/

青枠

学び直しからのおすすめの転職 [PR]

登録販売者の試験について

試験の内容

登録販売者試験は、厚生労働省が公開している「試験問題の作成に関する手引き」から出題されます。これを基に各都道府県が問題を作成していきます。

マークシート方式で120問 午前と午後に分けて240分で行われています。

・医薬品に共通する特性と基本的な知識(20問、40分)
・人体の働きと医薬品(20問、40分)
・主な医薬品とその作用(40問、80分)
・薬事関係法規・制度(20問、40分)
・医薬品の適正使用・安全対策(20問、40分)

申し込み方法

登録販売者試験は各都道府県に申し込みを行います。

試験会場によって試験日と申し込み期日が異なりますので、ホームページ等で期日の確認が必要です。「申し込み期日が過ぎていて受験できなかった」などということのないようにしましょう。

例年では毎年、試験日が8月下旬~12月中旬、申し込み締切は各試験日の数カ月前となっています。

以下は東京の案内サイトです。2022年はコロナウイルスの関係で都道府県をまたいでの受験は控えるよう案内しているところが多いようです。各都道府県や保健所の公式サイトで、試験日程や開催予定などをよく確認してください。

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kenkou/iyaku/tourokushiken/R4shiken.html

受験手数料

登録販売者試験の受験手数料は、各都道府県によって異なります。2021年の受験料を見てみると、12,800円~18,100円と地域によって幅があるようです。

また例年、地域によって受験日が異なるため併願受験も可能です。

難易度・合格率

登録販売者試験の2021年の受験者数は61,070人、合格者は30,082人で、合格率は49.3%です。この数字は全国平均で、各地域により合格率は異なります。

なお、登録販売者試験は、原則として合格基準点が『全体の7割以上の得点、且つ各試験項目ごとの出題数に対して3.5割以上(都道府県によっては4割以上)の正答』と決められています。

「原則7割」とは、その年や地域によって合格難易度の差が出ないように、調整しているからです。また、各試験項目の出題数に対する正答率の差は都道府県によって異なる足切りラインの差によるものです。

合格基準点が70点ですので、しっかりと試験勉強をして得点が取れれば、他の医療系資格に比べると、そこまで難しくはない試験といえます。

試験対策

就職に直結する資格とあって、独学のヒントや動画等の学習サイトも数多くあります。

ほとんどの通信教育のサイトでコースが設定されていますので、合格までのバックアップ体制などもよく調べて選びましょう。

独学の場合

独学でも2~4カ月程度の期間で準備が可能なようです。また、学習のポイントとしては以下のことが大切。

  1. 薬事法の改正等があるので、最新版のテキストを使うこと。
  2. 過去問を傾向が分かるまでたくさん解く
  3. 薬の名前等を覚えなくてはならないので暗記が重要

独学で合格した方は、在宅でスキマ時間も無駄にせず、テキストや参考書、過去問のサイトや動画等でコツコツと地道に学習されていました。こちらの書籍はランキングで高評価です。

黒川 あさひさんは、お子さんを抱えて、2カ月で合格とは・・尊敬です・・。

【登録販売者試験】勉強法のまとめ

過去問をメインに勉強する

過去問に早めに手を付ける

テキストはざっと読んだら、あとはわからないところを調べるのに使う

暗記が苦手な人は、語呂合わせで覚える

生薬・漢方は無理して全部やろうとしない

通信講座やオンライン学習サービスも利用する

子育てしながら2ヶ月間で【登録販売者】試験に合格しました!【勉強法編】

https://krkwasahi.com/entry/tourokuhanbaizyashiken-benkyou/#i-7

受験の体験談のブログやTwitterはたくさん見つかります。心が折れそうなときは支えにして頑張りましょう。

動画サイト・受験対策講習会など

無料・有料の学習動画サイトや、電気量販店による無料講習会等も発見しました。

アニメのキャラクターや、個性的な講師のものもいろいろあっておもしろく勉強できそうです。

ネットで探してみてくださいね。

通信講座・WEB講座

ヒューマンアカデミー・キャリアカレッジジャパン・三幸医療カレッジ・ユーキャン等の通信講座があり、35,000円~49,000円前後、期間は3カ月~8カ月です。不合格なら返金保証の通信講座もありました。

テキストでの学習に加え、eラーニングやDVD、映像講座などもありますので、自分で学習しやすい方法を検討してください。

通信講座等の場合は、受講料の20%、最大10万円までの教育訓練給付金が利用できる場合があります。

通信講座はスケジュール管理や添削、質問等ができるのがメリットですので、しっかり利用しましょう。

ハロートレーニング

ハローワークを窓口に行われている「ハロートレーニング(職業訓練)」でも講座が設定されている地域があります。PCのスキルも学べるコースもあり、教科書代だけで授業料の負担が少ないので、失業給付中など条件に該当される方は探してみてはいかがでしょう。

まとめ

医療系の資格は、専門の学歴がないと取得できないものが多いですが、医療事務、登録販売者、調剤事務等は社会人からでも十分挑戦できる資格です。また、その安定性と比較的年齢を問わない求人の多さを考えると、非常に魅力があります。

先を見通しにくい不安定な時代だからこそ、時間を有効に今後のために資格の取得を目指してみてはいかがでしょう。

タイトルとURLをコピーしました