「job tag」とは|厚生労働省発!適職選びや学びに活かせる職業情報提供サイト

「職業情報提供サイト(日本版O-NET))」[愛称:job tag(じょぶたぐ)]は、さまざまな職業の仕事内容、就業までのルート、労働条件、求められるスキル・知識などを、わかりやすい解説文や動画、数値データで紹介する厚生労働省のWebサイト。

単なる情報提供にとどまらず、利用者が自身のスキル・知識や仕事に対する興味・価値観を分析し、そこから自分に合った職業を選んだり、必要な学びを理解したりできる点が大きな特徴です。

終身雇用・年功序列の考え方が過去のものとなりつつあり、働き方の多様化が進む今の時代、ライフスタイルに応じたキャリア選択や学び直しによるキャリアアップは一般的なものとなってきています。その一方で、キャリア形成の必要性を感じながらも、「具体的に何をすればよいのかわからない」という声をよく耳にします。

そこで今回は、job tagの運営元である厚生労働省 職業安定局総務課首席職業指導官室の西浦希さんにご協力いただき、同サイトでできることや、社会人におすすめの活用法についてご紹介します。

「job tag」とは?

さまざまに活用できる職業情報データベース

job tag」は、求職や採用に関する活動に役立つ職業情報を「見える化」し、無料で提供するWebサイト。「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」という正式名称の通り、米国労働省の職業情報データベース(O*NET)をモデルとして、2020年3月に厚生労働省が開設しました。

開設の目的は、労働生産性の向上には欠かせない、仕事と人材のマッチングを高めること。再就職・転職を目指す社会人や就職活動中の学生は、目指す職業を探したり、その職業に就くために必要な情報を調べたりすることができます。さらに、企業の人事・研修担当者やキャリアコンサルタントなどの支援者に向けた機能も備わっており、立場や志向に応じてさまざまに活用できる職業情報データベースとなっています。

官公庁運営サイトならではの膨大な情報量

情報量の膨大さも、job tag の大きな特徴です。例えば「職業情報」のページでは、約500の職業(2022年3月現在)それぞれに、具体的な仕事内容、就業までのルート(関連資格、その職業に就いている人の学歴、訓練や実務経験の要不要など含む)、労働条件の特徴(都道府県単位の求人倍率、求人賃金などの統計データ)、しごと能力プロフィール(その職業に就いている人の興味・価値観や必要なスキル・知識の数値データ)などに加え、どのような職業なのかが目で見てわかるよう、実際に働いている人々の様子をまとめた動画も掲載されています。

「職業情報の作成には政府の統計データも用いていますが、職業解説や必要なスキル・知識などの情報に関しては、独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査に基づくデータなどを使用しています。客観的で信頼性の高い情報を提供できるように努めています」(西浦さん)

また、厚生労働省が運営する求人情報サイト「ハローワークインターネットサービス」や「教育訓練給付制度検索システム」、文部科学省が運営する社会人の学び情報サイト「マナパス」にリンクしており、求人情報や訓練情報にアクセスすることも可能です。

これほど幅広い情報を一元的に提供できるのは、官公庁が運営するサイトならでは。2021年度の閲覧数は前年度から倍増し、着実に利用者を増やしています。

リニューアルでより使いやすく

job tagは、より使いやすいサイトを目指し、毎年リニューアルを行って機能や情報の充実を図っています。

2022年3月のリニューアルでは、新たに簡易版の適性検査を搭載。文章を完成させる検査や算数の応用問題を解く検査などからなる3種類のテストで基礎的な能力を測り、自分の能力の特徴に合った職業を検索できるようになりました。

また、前述の「職業情報」では、職業ごとの雇用形態の数値データや産業レベルでの景況・雇用情勢の情報を追加。職業独自のタスク(職業に含まれるこまかな仕事)に加えて、他の職業にも共通する「仕事の内容」の数値データも盛り込まれ、仕事内容を職業間で比較することができるようになるなど、大小さまざまな改修がなされています。

キャリアアップ・キャリアチェンジに役立つ機能と活用法

ここからは、転職や学び直しなどでキャリアアップ・キャリアチェンジを目指す社会人のみなさんにおすすめの機能と活用ポイントをご紹介します。基本的な使い方については、操作マニュアルよくあるお問い合わせをご確認ください。

職業検索

職業検索」は、目指す職業がはっきりしている方をはじめ、あらゆる方が活用できる機能。

フリーワード職種カテゴリーテーマ別免許・資格スキル・知識仕事の性質イメージ検索(地図)など、それぞれの立場や志向に合った方法で職業を検索できます。

「例えばスキル・知識検索では、強みとなるスキル・知識や不足しているスキル・知識から自分に合った職業を検索できます。また、仕事の性質検索では重視する仕事の性質に加えて、避けたい仕事の性質でも検索をかけられます。立ち仕事は体力的に難しい、子育て中なので厳格な締め切りがある仕事は避けたい、といった場合に利用されるとよいですね」(西浦さん)

スキル・知識検索の例

このほか、いろいろな切り口から検索できる機能では、社会人にも意外に知られていない BtoB(企業間での取引)に関わる職業、新たな仕事が次々と生まれるIT関連の職業(業界別工程別)、未経験でも比較的入りやすい職業などを簡単に調べることができます。

気になる職業が見つかったら、「職業情報」のページで詳しい内容を確認し、求人検索や訓練検索のリンクを使って具体的に転職や学び直しを検討するとよいでしょう。

興味・価値観検査

職業興味検査」や「価値観検査」は、職業経験が少ない方、自分に合う職業がわからない方に、特におすすめの機能。

質問に回答すると、自分の仕事に対する興味と価値観の特徴がテキストと数値で示されます。診断結果は今後のキャリアを検討する際に活用できるだけでなく、表示される職業リストから自分に適した職業を探索することも可能です。

価値観検査の診断結果例

「社会人になると、自分の興味や価値観に改めて向き合う機会も少ないので、自身を振り返るよい機会になると思います。また、職業検索では『これだ!』とぴったりくる職業だけでなく、『なぜこれが?』と意外に思う職業が表示されることもあります。思いがけない職業が表示された場合は、自分の興味や価値観と、その職業に就いている人の興味や価値観を比較するなどして自己理解を深めることで、適職を探っていくきっかけになると思います」(西浦さん)

しごと能力プロフィール作成・キャリア分析

しごと能力プロフィール作成キャリア分析」は、職業経験やスキル・知識を活かして職業を探したい方、キャリアの棚卸をしたい方に、特におすすめの機能。

「しごと能力プロフィール作成」では、これまでに経験した職業を選択すると、その職業に必要なスキルや知識等が数値で表示され、自分がどのようなスキルや知識などを身につけてきたのかを視覚的に把握できます。経験した職業のしごと能力プロフィールをそのまま自分のしごと能力プロフィールとして使用することもできますし、自分のスキルや知識に合わせて調整したり、職業を選択せずに一から設定することもできます。

2022年3月のリニューアルで、自分のしごと能力プロフィールからスキル・知識等の値が近い職業を検索できる機能が追加され、より適職を探しやすくなりました。

「キャリア分析」では、自分のしごと能力プロフィールと希望する職業のしごと能力とを比較して適合度をチェックしたり、足りないスキル・知識を明確にしたりすることができます。希望する職業の関連資格も表示されるので、学び直しを検討したりするのにも役立ちます。

キャリア分析の結果例

「自分にどのようなスキル・知識があるのか、それを希望する職業でどう活かせるのか、といったことがわかるので、転職や再就職で職務経歴書を作成する際にはアピールポイントの参考にもなると思います」(西浦さん)

ホワイトカラー系19職種レベルチェック、ポータブルスキル見える化ツール

ホワイトカラー系19職種レベルチェック」は、ホワイトカラー系の職業でキャリアアップを目指す方におすすめの機能。

人事や営業といったホワイトカラー系の19職種について、初級レベルから責任者や高度な専門職として認められるレベルまで、段階ごとに日々の業務で求められる能力をチェックシートで確認できます。

「自分にできていること、できていないことが見える化され、これから取り組むべきことが明確になります。2022年3月のリニューアルでは、業種や職種が変わっても強みとして発揮できる持ち運び可能な能力であるポータブルスキルから職務・職位を探索できる『ポータブルスキル見える化ツール』も追加されました。ホワイトカラー系職種におけるキャリアチェンジなどに活用いただければと思います」(西浦さん)

ポータブルスキル見える化ツールの診断結果例

まとめ

ここでご紹介した以外にも、job tagには多くの機能や情報があり、利用者しだいで活用の仕方は無限大
実際にサイトを利用した方々からは、
「自分が仕事をする上で大事にしたいことがはっきりした」
「知らなかった職業に出合うきっかけになった」
「自分の目指すキャリアの方向性が間違っていないと確信できた」
「興味・価値観検査で導き出された職業を見て、自分にもできることがある、と自信をもつことができた」
「給与水準などを知ることができ、その職業を検討する際に役立った」
「自分に必要なスキルや知識を把握できた」
「自分のもっているスキル・知識の活かし方がわかった」
……といったポジティブな声が多数寄せられています。
個人での利用方法も参考に、ぜひjob tagでこれまでの自分を振り返り、今後のキャリア形成やスキルアップを考えてみてはいかがでしょうか。

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