
インターネットビジネスの急速な発展で、Web広告の運用は企業にとって重要な営業手段となっています。幅広い知識やスキルが求められる中、注目を浴びている資格が「Google広告認定資格」です。
Google広告認定資格について、「Google広告を運用するには資格が必要?」「資格の取得方法がわからない」などの疑問を持っている人は多いでしょう。
Google広告認定資格は、Web広告の運用能力をGoogle社が公式に証明するものです。ディスプレイ広告、広告測定、ショッピング広告、動画広告、検索広告、アプリ広告と全部で6分野の資格があります。
オンライン上には無料の学習プログラムと資格試験が無料で提供されており、資格取得の費用もかかりません。
たとえ資格がなくても広告運用できますが、専門的な知識がなければ運用は難しく、就職や転職の際には自分の力量を明示するものが必要です。そのようなときに、しっかりと知識を身につけた証しとしての資格が大いに役立ちます。
この記事では、資格の種類から取得方法、勉強法、メリットに至るまで解説していきます。取得を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
Google広告認定資格とは?
Google社公式のGoogle広告認定資格は、取得することで広告に関する知識や理解度の証明ができます。
資格は全部で6分野あり、名刺や履歴書に記入することもできます。資格取得の数が多いほどGoogle広告の運用に関する熟知度の高さを示せるので、就職や転職の際はプラスになるでしょう。
おもなメリットは、以下の5つです。
- 誰でも無料で学習できる
オンライン上で学べる無料の学習プログラムがあるので、時間や日にちを気にすることなく自分のペースで学習を進められます。 - 誰でも無料で試験が受けられる
オンラインで24時間365日受験できます。受験は1日1回と制限がありますが、何度でもチャレンジできるので、諦めずに勉強を続けることで合格が可能です。 - 22言語に対応している
試験は、日本語・英語(米国・英国)・フランス語・中国語(簡体・繁体)など、22言語に対応しています。世界中の人々が学び、受験しているグローバルな資格です。 - 随時新機能が追加される
広告運用の進歩に伴い内容が随時アップデートされるため、継続して受験することで新しい知識を得られます。 - 所属企業のサポートにつながる
Google広告を管理する企業に向けた「Google Partners」というマーケティングプログラムでは、プログラムに参加して一定の条件を満たすと、Googleから高い評価を得た企業とみなされます。その条件の一つとして挙げられているのが、1人以上の資格取得者です。
一方、注意点として挙げられるのは、認定資格の有効期限がわずか1年ということです。Google広告は随時機能がアップデートされ、テストの内容も更新されます。
1年前に受験したときの知識では効果的な運用ができなくなるおそれがあるため、勉強を継続し、新しい知識を身につけ、毎年テストに合格しなければなりません。
Google広告認定資格試験「理解度テスト」の概要

Google広告認定資格試験は全部で6分野あり、ディスプレイ広告、広告測定、ショッピング広告、動画広告、検索広告、広告アプリと分かれています。各分野の「理解度テスト」に合格することで、資格が授与されます。
各資格の試験時間は75分です。選択形式で約50問(試験ごとに異なる)出題されます。
正解率80%以上で合格となり、不合格でも24時間後に再受験が可能です。試験の難易度は高くないので、学習プログラムでしっかりと勉強すれば合格は可能とされています。
ディスプレイ広告の認定資格
Googleディスプレイ広告への投資による効果を最大化する知識や、一つのマーケティング目標を十分に達成する力があることの証明が可能です。
【出題範囲】
キャンペーンタイプ、ユーザーへのリーチ、自動入札、パフォーマンスプランナーなど。
広告測定の認定資格
Googleの測定ソリューションを活用して、デジタル広告キャンペーンのパフォーマンスを測定し、最適化する能力があることを証明できます。
【出題範囲】
ビジネスの目標をマーケティング目標に転換、測定対象の数値化、コンバージョントラッキングの活用、戦略の展開など。
ショッピング広告の認定資格
リーチやコンバージョンを最大化するためのショッピングキャンペーンの作成や、広告を運用して最適化する知識や能力があることを証明できます。
【出題範囲】
小売ビジネスの拡大、ショッピングキャンペーン、宣伝方法、店舗への誘導、ショーケース広告、自動入札、パフォーマンスプランナーなど。
動画広告の認定資格
優れたクリエイティブ戦略を実施し、GoogleとYouTubeとの動画広告ソリューションで成果を上げられる能力があることを証明できます。
【出題範囲】
YouTubeの価値、オーディエンスとのつながり、動画広告フォーマット、クリエイティブの基本など。
検索広告の認定資格
Google広告の検索キャンペーンを作成し最適化する方法について、高度な知識や能力があることを証明できます。
【出題範囲】
広告でのビジネス拡大、広告の有効性、自動入札、オーディエンスソリューションの使用、コンバージョンなど。
アプリ広告の認定資格
効果的なアプリキャンペーンの作成ができ、ビジネスを促進させる知識や能力があることを証明できます。
【出題範囲】
アプリキャンペーンの作成、ビジネス拡大、目標達成、改善など。
Google広告認定資格の受験手順と注意点
受験するためには、まずGoogleアカウントの作成が必要です。アカウントの取得後に、テストページへ進み、6種類ある資格の中から受験したいものを選びましょう。
受験手順
Googleアカウントの作成から資格取得までの流れを解説します。
- Googleアカウントを作成
ログインページ内の「アカウントを作成する」を選択し、手順に従って手続きを進めます。 - スキルショップ(Skillshop)ページ内の「Google広告」を選択
- Google広告ページ内の「Google広告の認定資格」を選択
- Google広告の認定資格ページ内で受験したい資格を選択
免責事項を読んだ後、テストが始まります。 - 各資格ページ内の「理解度テストに合格して認定資格を取得する」を選択
テストを受けます。問題数は約50問と多いので、時間切れにならないよう、どんどん解いていきましょう。ただし、一度解答したものの訂正や、見直しができないので、注意が必要です。 - 解答し終えるとすぐに採点されて合否が表示され、合格点に達していれば、その場で認定資格が授与されます。証明書は発行されません。取得した認定資格の確認は、プロフィールページで行なえます。
受験の注意点
いったんテストが始まると中断できず、一度解答すると前の問題に戻れません。
また、画面を閉じたりインターネットの接続が切れたりすると、制限時間がゼロになってしまいます。インターネットの通信状況が不安定な場合は、できるだけ環境を整えておきましょう。
勉強の進め方4つのステップ

ここでは、スキルショップ内の学習プログラムや理解度チェックを利用した勉強の進め方について解説していきます。
- Google広告の認定資格ページから学習したい資格を選択し、ページ内にある「学習する」のセクションで学びます。
- 各認定資格ページ内にある「理解度チェック」を実施して、学習した内容がきちんと理解できているか確認します。理解度チェックの所要時間は、ディスプレイ広告1時間19分、広告測定3時間26分、ショッピング広告1時間52分、動画広告2時間46分、検索広告2時間25分、アプリ広告90分です。ある程度広告を活用している人は、1.の学習セクションを省略し、理解度チェックからスタートするとよいでしょう。
- 理解度チェックで習得度を確認し、勉強が不十分だと感じたら再度学習セクションで学びます。自信が持てるようになったら、テストを受けてみましょう。
- 各認定資格ページ内にある理解度テストを受けて、資格取得を目指します。たとえ不合格になっても繰り返しテストを受けられますが、問題の見返しができません。問題をコピペやスクリーンショットなどにとっておき、復習に役立てるとよいでしょう。
これらのステップを踏まえて、スキルを身に付けていくと良いでしょう。
Google広告認定資格と同じように、無料で学習して資格を取得できるGoogleの公認資格に「Googleアナリティクス個人認定資格」があります。

まとめ
Google広告認定資格を得ることで、広告運用に必要な専門知識の保有を証明することが可能です。既存顧客だけではなく、見込み顧客やクライアントの信頼を得られるので、取得しておくメリットは大きいでしょう。
Google広告は日々進化しています。随時新機能が追加されるため、利用する側も追いついていけるよう勉強し続けることが重要です。
学習も受験もすべて無料で受けられるので、費用はかかりません。広告運用のプロフェッショナルを目指している方は、ぜひチャレンジしてみてください。