
日本国内のインターネット広告費が2019年に初めてテレビの広告費を抜くなど、インターネットはあって当たり前のものになりました。
Webページの文章の作成が新たな業務として加わったり、副業としてWebライターを始めたりなど、Webライティングを身につけたい方は年々増えていると思われます。魅力的な文章を書いてWebページの多くの人の注目を集めれば、会社の売り上げを増やしたり、より大きな収入を得ることができるでしょう。
そんな文章を書くためには、Webライティングを身につけることをおすすめします。
新たに挑戦したい方のために、Webライティングの概要と学びかたを紹介します。この記事を読んで、あなたの仕事にWebライティングを取り入れてみましょう。
※ここまでの文章を書くにあたって、Webライティングで有名なテンプレートを参考にしました。このテンプレートについても、以下の記事で紹介しています。
Webライティングとは
Webライティングとは、Webページのテキスト・文章を書くための手法です。正しい日本語力はもちろんのこと、新聞や雑誌ではなくWebページに適した文章を作成するための知識や技術が大切です。その中でも大切なものが、SEOとスマートフォンでの読みやすさへの対応です。
SEO
Webページは、より多くの人に読まれることを目指して作成されています。無数に公開されているもの中から選ばれて読まれるためには、検索されたときにできるだけ上位に表示されることが重要です。
Webライティングでは、多くの方に見られてPV・ページビューを増やすために、検索結果が上位になるような文章を書くことが求められます。そのために必要なのが、SEOです。
SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、日本語では「検索エンジン最適化」と呼ばれています。主にGoogleを対象として、自分のWebページが検索結果で上位に表示されるためにおこなう調整や対策を、SEOといいます。
検索結果の順位を決めるためにGoogleがつかっているアルゴリズム(計算式)は公開されていない場合が多く、変更も頻繁におこなわれているようです。そのため、数年前まではSEOといえば、特殊なテクニックを駆使しておこなうものというイメージが強くありました。
しかし現在では、Googleが検索結果が上位になるWebページに求めているものは、ユーザに価値がある、ユーザが読みやすい内容とされています。
つまり、読み手の立場に立って、価値が高く読みやすい文章を書くことこそが最良のSEOであり、Webライティングとなるでしょう。
スマートフォンでの読みやすさへの対応
Webページは現在、主にスマートフォンで見られています。スマートフォンが新聞や雑誌の紙面と最も異なる点は、画面の大きさです。
新聞や雑誌を読む場合には、まずは記事や画像も含めた紙面全体を見て、読むか読まないか、どこから読み始めるのか決めることができます。
それに対して、スマートフォンの画面は小さいので、読み進める前に確認できるものはタイトルだけ、あっても導入文、サムネイルです。読み始めてからも、スマートフォンは新聞や雑誌に比べて、途中で読むことをやめやすい、離脱しやすいといわれています。
Webライティングでは、このようなスマートフォンの特性に合わせて、読みやすくなるための対応が求められます。さらに、タブレット端末やパソコンへの対応も大切です。
Webライティングで有効なテンプレート
Webライティングでは、よい文章を書くために有効とされる、いくつかの形式・テンプレートがあります。
その中でも有名なSDS法、PREP法、新PASONAの法則を紹介します。
これらは、Webライティングに限らず、プレゼンテーションやスピーチをおこなう際にもよくつかわれているものです。各項目の順番に沿って文章を書くと、伝えたい内容を効果的に相手に伝えることができるでしょう。
SDS法
- Summary(要点)
- Details(詳細)
- Summary(要点)
PREP法
- Point(結論・要点)
- Reason(理由)
- Example(事例・具体例)
- Point(結論・要点)
新PASONAの法則
- Problem(問題)
- Affinity(親近感)
- Solution(解決策)
- Offer(提案)
- Narrowing Down(絞込)
- Action(行動)
もともとPASONAの法則は1999年に神田 昌典さんが提唱したもので、ダイレクトメールなど幅広く活用されていました。新PASONAの法則は、2016年に神田さんが自らの著書で新たに提唱しています。
この記事の冒頭の文章も参考して作成しています。
Webライティングを学ぶには
Webライティングはまだ新しい概念で、学ぶための新たな書籍、講座・検定が続々と登場しています。
書籍
口コミの評価が高く、インターネット上で多くの方が勉強になったといっている書籍がこちらです。
講座・検定
Web ライティングに関するものや、より広く読まれるために欠かせないSEOやネットマーケティングについて学べる講座・検定があります。
Webライティング実践講座
宣伝や広告に関する雑誌などの出版社でもある、株式会社宣伝会議がおこなう、コピーライターやWeb 集客のプロが集中指導する講座です。ライブ配信は86,900円、オンライン配信は50,600円です。

Webライターオンライン講座
特定非営利活動法人フラウネッツによる、基本からしっかりとWebライター業務を身につけたい方のための講座です。1講座あたり30~40分で全12講座、22,000円です。
WEBライティング技能検定
試験はWeb上でおこなわれて、試験時間は90分、試験料は6,000円です。
クラウドソーシングで働くために必要なビジネスマナーや基礎知識、文章作成技術などを学べるWEBライティング技能検定講座を受講すると、受検することができます。
合格者は、クラウドソーシングサービスによる合格者特典を受けられます。
WEBライティング技能検定講座
Webライティング能力検定
試験は国語、Webライティング、コピーライティング、メールライティング、SEO、倫理・法律、炎上対策、Webライティングに関するミニ論文と幅広い範囲から構成されています。1級から3級までに分かれており、試験会場は全国17か所、試験料は13,500円です。
WEBライター検定
クラウドソーシングサービスで有名なクラウドワークスが実施する検定です。マーク式の3級は無料で受験することができます。2級は実際に文章を作成する実務テスト、1級はマーケティングの基礎知識なども踏まえた高度なライティングスキルが試されます。試験料は2級は10,000円、1級は25,000円です。

SEO検定
SEOについて、基礎レベルから企業で実務に対応するスキルまで4段階に分かれています。試験内容は公式テキストのほかに、ダウンロード講座でも学ぶことができます。試験は全国10か所でおこなわれて、試験料は1級は8,800円、2級は6,600円、3級は5,500円、4級は5,500円です。
ネットマーケティング検定
企業のWeb担当者に求められるファシリテート能力、Webに関する知識や技術、ネットマーケティングに関する知識、経営戦略と連動したWebブランディング能力」などが試されます。試験はWebでおこなわれて、試験料は6,000円です。
※価格はいずれも税込みで、2021年4月現在のものです。
講座などを利用せずに学ぶには、現役のWebライターによる講座やオンラインサロンに参加する方法もあります。

まとめ
物心がついたときからインターネットが身近な存在だったデジタルネイティブとよばれる世代が登場し、インターネットで情報を入手することも発信することも日常にすっかり溶けこんでいます。
Webページの文章を書く機会も専門家だけの特別なことではなく、その気になれば誰もが書く機会を得られる時代になりつつあるといえるでしょう。
Webライティングを、あなたの仕事に活かしてみませんか。