
SNSの普及により人々がどのように商品を買うのか、購入に至るまでの行動プロセスが以前とは大きく変化しました。顧客は、商品を購入する前にインスタグラムやツイッターなどの媒体で情報を検索し、比較検討してから購入するようになったのです。それぞれの媒体の特徴を理解して自分の講座に合ったメディアで情報発信していくことが、受講者の獲得に繋がります。
今回は、講師や講座についての情報を、どこで発信するべきかの手がかりとなる、各メディアの特徴をまとめてみました。
どのようなメディアがあるのか
Webを使って集客をするには、講座情報や講師自身のことなどの情報発信をSNSなどでおこないます。それぞれの特徴を理解して発信しやすいSNS、自分の講座の内容とターゲットが合っているSNSで情報を発信していきましょう。
SNSには、
- Clubhouse
- YouTube
などがあります。最近はClubhouseが日本に上陸して、ニュースなどの話題で目にしている方も多いのではないでしょうか。Clubhouseはアプリをダウンロードして使用する音声だけのメディアですが、アメリカで爆発的に普及して日本でも利用者が急増し話題になっています。
他に、情報発信の手段としてはアメーバブログ・はてなブログなどのブログや、WordPressなどで作るホームページ、LINE公式アカウント、メールマガジンもあります。
ぞれぞれのメディアの特性と使い分け
メディアには2つの種類があります。プル(PULL=引く)型のメディアとプッシュ(PUSH=押す)型のメディアです。
プル型メディア
プル型は、情報発信する側がまず情報を読者に見つけてもらいます。そしてその情報に興味をもってもらい、自発的に読者が情報をとりにいくようなメディアです。TwitterやFacebook、Instagram、ブログなどがプル型です。
プッシュ型メディア
プッシュ型というのは、情報発信者が情報を一方的にプッシュして拡散させるメディアのことです。メールマガジンやLINE公式がプッシュ型です。情報発信者は、読者のメールアドレスの登録やLINEの友達追加で相手のリスト(連絡先)を獲得します。その後、情報発信者が読者に能動的に情報を一斉送信できます。
プル型とプッシュ型のメリット・デメリット
メリットやデメリットを理解した上で、可能であればプル型とプッシュ型のメディアを両方使い、効率よく情報を発信していくと良いでしょう。
以下の表や図を参考にしてください。


プル型のメディア
TwitterやInstagram、Facebook、YouTube、Clubhouseはプル型メディアです。またブログやホームページなどもプル型です。
Twitter、Instagram、Facebook、YouTube、Clubhouseの特徴
各メディアの特徴を表にまとめました。(Clubhouseに関しては、2021年1月からサービス開始のためデータが少なく不明なところもあります。)

ブログ
ブログは、書かれた記事が時系列に並ぶ日記のようなスタイルで情報が積み上がっていきます。アメーバブログやはてなブログなど、既存のツールを使えば簡単に個人のブログが作成可能です。
最新情報の発信に向いており、SNSと連携させてSNSのシェアから閲覧数の増加が期待できます。SNSでは長文の発信に向かないものもありますが、ブログは告知記事など長文の記事も比較的読まれます。ブログにSNSのボタンを埋め込んで、ブログからSNSへの流入も可能です。
WordPressなどで作るホームページ
ホームページは情報の蓄積に向いており、階層になっているページに多くの情報を整理して載せることができます。ホームページの作成には専門的な知識が必要な場合があり、ブログに比べると難易度が高いです。
基本的には検索からの流入がメインなので、SEO施策(検索エンジンで上位に表示させるための対策)が必要です。SNSやブログをボタンで埋め込んで連携させることも可能です。

プッシュ型のメディア
プッシュ型のメディアはLINE公式アカウントやメールマガジンなどです。
LINE公式アカウント(旧LINE@)
LINEは日本で一番利用されているSNSで、登録者数は2020年3月の調査で8,400万以上とも言われています。利用する年代も幅広く、10代から50代以降まで幅広く利用されています。
LINE公式アカウントには、審査に合格した認証済みアカウントと審査不要の未認証アカウントがあります。認証済みアカウントは企業や店舗向きで、未認証アカウントは個人の利用が多く、簡単に開設できます。
アカウントは無料で開設できますが機能に制限(月にメッセージ1,000通まで)があり、有料プランもあります。1回のメッセージは500文字まで、3吹き出しまで送信できます。
LINE公式にはさまざま機能があり、メッセージの配信のほかチャット機能、クーポンや抽選、ショップカード機能などがあります。メールマガジンよりも開封率が高く、60%ほどと言われています。
メールマガジン
メールマガジンは配信サービスを使い、登録アドレスに一斉送信で情報発信できます。配信サービスには利用料がかかります(無料プランもありますが、配信アドレスが増えると有料プランへの切り替えが必要になります)。
メールソフトを使い無料で送ることも可能ですが、メールソフトを使用して多くのメールを一斉送信すると迷惑メールと認識される可能性が高くなるのでおすすめしません。
開封率はLINE公式と比べると低いですが、LINE公式と違い文字数制限がないので長文のメールを送信できます。メール配信サービスを使うと簡単に開封率のチェックが可能です。
開封率はLINE公式よりも低く10%程度と言われていますが、教育系のステップメールを組むこともでき、顧客の教育等に向いています。良質なコンテンツを送ることができれば、顧客のファン化が可能です。
メールの形式は文字だけのテキスト形式と、画像を入れたレイアウトが工夫できるHTML形式があります。

まとめ
オンラインで講座をやるには、Webを使った集客は必須です。料理やハンドメイドクラフトなど作り方を伝えるレッスンをしている人は、作った料理や製作物のビジュアルや世界観を伝えるためにInstagramを利用する人もいるでしょう。また、学び系の講座の講師はFacebookでリアルに近い人たちと交流する人など、利用の仕方はさまざまです。
1つのSNSだけでなく、他のSNSとの連携やブログなども活用することで、最新情報を発信したり、情報を整理して伝えるといった工夫もできます。情報を目につく形でいつも閲覧できる状態にしておくことが、将来の受講者やリピーターの獲得のために重要なのです。
それぞれのメディアの特徴を理解して、効率よく情報発信していきましょう。