
ビジネススキルの中でも、必ず身に付けておきたいのがITスキル。特にWord、Excel、PowerPointといったOfficeのソフトは使用頻度が高く、基本的な操作ができることに加え、様々な機能を効率よく使いこなす力が求められています。
こうした企業が求めるパソコンの実務能力を証明する資格が、日商PC検定です。IT系の資格の中では公的資格にあたり、ジョブカード にも記載できるメリットのある信用性の高い資格です。
この記事では、一般的なレベルである3級を中心に日商PC検定の取得方法、学習法等を紹介していきます。
<前編>日商PC検定の概要、難易度はこちらから!

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試験概要
試験内容
3級の試験科目は知識と実技の2つに分かれています。試験時間は知識15分(択一式)、実技30分の計45分です。
知識問題はネットワークに関する基礎知識といった各分野の共通部分と、各分野ごとの専門部分があります。文書作成だと主に文書のフォーマットや日本語の使い方、データ活用なら簿記のさわりやグラフの知識といったことが問われます。
問題数が多いため、スピーディーに解くことが重要です。
実技問題は問題文に沿って課題ファイルを編集していく問題です。まずは問題文を読み込み指示の全体像を把握することがポイントです。
基本的には指示以外の作業は必要ありませんが、ビジネスの場で必要とされる文書やデータの体裁に整えることを求められているため、問題文にない指示が隠されている場合もあります。そういった裏の指示にも対応できるよう対策が必要です。
日程・会場
2級までの試験は全国の商工会議所やパソコンスクールなどの会場で、随時開催されています。好きな時に試験を受けられるのは嬉しいポイントですね。
試験日が決まっていないと目標が立てにくい……という方は、日本商工会議所が毎月第3金曜日を統一試験日に設定しているので、この日を目標にしてもいいかもしれません。
1級の試験は年2回実施されています。
また、試験に対応するOfficeのバージョンは2013、2016(対応OSはWindows8.1、Windows10)、2019(対応OSはWindows10のみ)ですが、会場によってパソコンに搭載されているOfficeのバージョンが異なるので、事前に確認した方がスムーズに試験を受験できます。
お近くの試験会場はこちらから検索できます。
学習方法は?
独学
日商PC検定は独学での取得が十分可能です。
3級合格に必要な学習時間の目安は、約30時間程度と言われています。特に普段からWordやExcelなどに触っている方なら、3級はすぐ取得できるでしょう。2級以上はVLOOKUP関数など少し応用的なスキルを求められるので、テキストを使用した勉強方法が必須です。
とはいえ、どんなにOfficeに慣れている人でも、ぶっつけ本番は危険です。文書作成、データ活用、プレゼン資料作成、それぞれ各級ごとに公式テキストが出版されているので、そちらを参考にしてはいかがでしょうか?
効率よく隙間時間で勉強したい!という方には公式アプリがおすすめです。2級と3級の知識問題の対策ができます。
また、3級だけなら日商PC学習倶楽部というサイトで実技問題のサンプルを見ることができたり、模擬試験を受験できたりします。
こちらのみつかるこさんはExcelには少ししか触ったことがなく、自分のPCにExcelも入れていなかったそうですが、この勉強方法で1ヶ月でデータ活用2級に合格したそうです。
知識問題は暗記。
大した量じゃないから3回くらい繰り返してやれば覚えられます。
実技問題は繰り返し解くのみ。
私は何も分からない状態で始めたので
テキストの手順を見ながら2周しました。
まるで分からない状態で考えるのは無駄。
テキストの解法をみて、それ通りに覚えましょう。
https://www.mitsukaruko.net/entry/pckentei
1ヶ月の勉強時間で2級に合格できるなら、3級にもすっと合格できそうですよね?
通信講座・パソコンスクール
そうはいっても自分だけだと自信がない…という方は、通信講座がおすすめです。ユーキャンやMeLifeなどで受講できます。
価格は講座によって22,000〜35,000円と幅があり、こちらも自分に合った講座を探すことが重要です。
パソコンに全く触ったことがなくて独学での取得は不安……という方は、アビバなどのパソコンスクールに通うのも一つの手です。ただ、独学や通信教育と比較すると費用も時間も掛かるため、自分のペースで進めたい方にはあまりおすすめできません。

まとめ
日商PC検定はあまり知名度は高くありませんが、信用度の高い公的資格です。取得すれば、Officeソフトの操作スキルだけでなく、ビジネスの現場で使える実践的なスキルが身に付くメリットもあります。
比較的難易度も高くなく、2級までは取得も簡単な傾向にあるため、普段からパソコンを使用しているけど、目に見えるスキルの証が欲しい!という方や、実務に即したパソコンスキルを身に付けたい!という方は3級からの取得を検討してみてはいかがでしょう?
※ Access、Excel、Microsoft、Outlook、PowerPoint、Windows、Windows Liveは、米国Microsoft Corporation の米国、日本およびその他の国における登録商標または商標です。